ベトナムとEU、ダイナミックかつ包括的な協力を推進
(VOVWORLD) - ブイ・タイン・ソン外務大臣の招きに応じて、EU=欧州連合の外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長のジョセップ・ボレル氏が29日~31日にかけて、ベトナムを公式訪問しています。
EU=欧州連合の外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長のジョセップ・ボレル氏(左)とブイ・タイン・ソン外務大臣(Tuấn Anh/baoquocte.vn) |
30日にハノイで行われた会談で、ボレル氏は、EUがベトナムを地域の重要なパートナーと見なし、ベトナムをはじめアジア太平洋地域との協力を深化させるために多くの戦略や政策、プロジェクトを実施する一方、グローバルな課題の解決で協力すると強調しました。
ソン大臣は、双方がEVFTA=ベトナムとEUとの自由貿易協定を効果的に実施するため緊密に連携する必要があると提案しました。また、欧州委員会に対しベトナムの水産物に対するイエローカードを早期に解除し、いくつかのEU加盟国に対し、EVIPA=ベトナム・EUの投資保護協定を批准するように働きかけるよう要請しました。
さらに、ソン大臣は、EUが公共ガバナンスや、グリーン経済、デジタル経済、循環経済、持続可能な漁業開発などの分野におけるODA政府開発援助の供与を引き続き継続する一方、JETP=公正なエネルギー移行パートナーシップの枠組みの効果的な実施に向けて、財政、技術、人材育成でベトナムを支援するよう求めました。
ソン大臣は、ベトナムがASEAN=東南アジア諸国連合とEUの戦略的パートナーシップの強化や、2023年〜2027年期のASEAN・EU行動計画の展開を含め、EUと地域間の協力を促進する架け橋としての役割を果たす用意があると確認しました。
一方、ボレル氏は、EUが既存の対話メカニズムを通じてあらゆる分野での協力を促進し、EVIPAの早期批准を促すと強調しました。また、EUがJETPの効果的な実施を通じてベトナムの温室効果ガス排出実質ゼロを実現する目標達成をサポートし、EUのグローバル・ゲートウェイ・イニシアチブなどの枠組みでベトナムとの協力を深化したいと確約しました。
他方、双方は高級代表団の往来を促進し、よりダイナミックで包括的な協力関係を築くことで合意し、ホットスポットにおける緊張緩和と、あらゆる紛争を平和的措置で解決することの重要性を強調しました。
ボレル氏は、EUがベトナムを含むASEANの立場、中でも、ベトナム東部海域(南シナ海)の海上・上空の自由航行の確保、1982年国連海洋法条約を含む国際法の原則に従って海上で発生した紛争を平和的措置で解決すること、COC=海上行動規範の早期作成を支持すると確認しました。