米政権、対外人道支援の一部を再開 緊急食糧支援6件など復活
(VOVWORLD) - 政権は対外支援を相次いで停止・再開しており、国際人道支援の現場では混乱が生じています。
国連世界食糧計画(WFP)のロゴマーク(写真:IRNA/TTXVN) |
アメリカのトランプ政権は8日、打ち切りを発表していた対外支援プログラムのうち、少なくとも6件の緊急食糧支援を再開しました。事情に詳しい6人の関係者が明らかにしました。政権は対外支援を相次いで停止・再開しており、国際人道支援の現場では混乱が生じています。
アメリカ国際開発局(USAID)のルウィン副局長代行は同日、職員向けの電子メールで、レバノン、シリア、ソマリア、ヨルダン、イラク、エクアドルの6カ国における国連世界食糧計画(WFP)プログラムへの支援の再開を要請しました。
また政権は、国連の国際移住機関(IOM)が太平洋地域で実施している4件の支援プログラムについても、支援の再開を決定しました。
ルウィン氏はメールの中で、「支援をめぐって方針が行ったり来たりしてしまい申し訳ありません。私の失敗であり、責任は私にあります」と謝罪しました。
ロイター通信は7日、政権がアフガニスタンやイエメン、ソマリア、シリアを含む十数カ国への人道支援、総額13億ドルの停止を決定したと伝えていました。アフガニスタンとイエメンへの支援は、現時点で再開されていません。
関係者2人によりますと、今回の一部支援再開は、政権内およびアメリカ議会からの強い圧力を受けた結果だということです。
世界食糧計画(WFP)は7日、アメリカ政府から14カ国への緊急食糧支援に関する資金提供を打ち切ると通告されたとして、「この決定が実施されれば、極度の飢餓に直面している数百万人にとっての死刑宣告に等しい」と深い懸念を表明していました。(ロイター)