EU、対米報復措置の発動を90日間保留 相互関税の一部停止受け
(VOVWORLD) - EU欧州委員会は9日、アメリカが発動した鉄鋼やアルミニウムに対する追加関税に対抗するため、最大25%の報復関税を発動することを加盟国の賛成多数で承認していました。
アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスの貨物港(写真:THX/TTXVN) |
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は10日、アメリカのトランプ大統領が「相互関税」の上乗せ分を90日間停止すると表明したことを受け、EUとして対米報復措置の発動を同期間保留する方針を明らかにしました。
EU欧州委員会は9日、アメリカが発動した鉄鋼やアルミニウムに対する追加関税に対抗するため、最大25%の報復関税を発動することを加盟国の賛成多数で承認していました。
フォンデアライエン委員長は声明で、「われわれは交渉の機会を提供したいと考えている」と述べ、今回の決定はアメリカとの建設的な対話に向けた意志の表れであると強調しました。その上で、「加盟国の間ではアメリカに対する報復措置への強い支持があった」としたうえで、「その発動を90日間保留する」と表明しました。
一方でフォンデアライエン委員長は、「もし交渉が満足のいく結果とならなければ、報復措置を発動する」と述べ、追加措置の準備も継続していることを明かしました。また、「すべての選択肢はテーブルの上にある」として、引き続きアメリカとの交渉に前向きな姿勢を示しました。(時事通信)