(VOVWORLD) - 政治的・社会的安定とダイナミックな経済成長で知られているベトナムが、サイバーセキュリティを強化することはその安定と成長にとって重要な基盤となっています。
情報技術とインターネットがダイナミックに発展している現在、サイバーセキュリティはすべての国にとって非常に重要な課題となっています。ベトナムでは、今年の1月1日に施行されたサイバーセキュリティ法は、インターネット上の国の安全保障を強化し、国の発展に寄与するものであると期待されています。
インターネット上の国の安全保障強化
近年、敵対勢力は、ベトナムの政治体制を打倒するために、インターネットの普及を利用して、国の安全保障や社会秩序を破壊しようとする宣伝を行っています。ベトナム公安省の統計によりますと、こうした宣伝を目的に、外国にサイバーを置くウェブサイトは約2500にのぼっています。また、虚偽報道や悪質な情報などもインターネットに流されており、組織の活動と個人の生活に多くの悪影響を与えています。
こうした状況を前に今年の1月1日に施行されたサイバーセキュリティ法はサイバー空間上に国家安全保障、社会の秩序や安全、組織・個人の合法的な権利及び利益を保護し、サイバーセキュリティ侵害行為を防止し、処分することを主な目的としています。同法はインターネット上でサービスを提供する国内外企業に対し、ベトナム国内でのデータ保存、事務所設置、反体制的な動画やアカウントの削除を義務化させています。グエン・マイン・フン情報通信大臣は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは、インターネット上でサービスを提供する国内外企業にベトナム法律の順守を求めています。特に、歪曲された情報の削除に関する要求です。法の支配は何よりです。そして、ベトナムは、インターネット上で歪曲された情報を発信する者に対して厳しい処罰を科す方針です。」
サイバーセキュリティ法が施行されてから約1年経ちましたが、実際から見ると、同法の目的がうまく実施されていると評されています。公安省のブイ・ヴァン・ナム次官は次のように語りました。
(テープ)
「サイバーセキュリティ法の主な目的は国家安全保障ですが、国の主権保全や国際社会におけるベトナムの威信の向上、そして、経済社会の発展にも貢献していると言えるでしょう。」
サイバーセキュリティ すべての国にとって重要な課題
サイバーセキュリティの強化は、ベトナムを含むすべての国にとって重要な課題です。ドイツ連邦議会は2017年、「ソーシャルネットワークにおける法執行を改善するための法律」を採択しました。ソーシャルネットワーク上の違法な内容の投稿を減らすためのこの法律は5千万ユーロもの罰金を科すことになりました。
一方、今年の4月に、オーストラリア議会は、ソーシャルメディア事業者に対して,「暴力的なコンテンツ」を迅速に削除することを義務づける法案を可決しました。迅速な削除を怠った場合,最長3年の懲役刑か,年間利益の最高10%相当の罰金が科せられます。また,違法なコンテンツを見つけた事業者は,警察に通報する義務を負うという法律です。
エジプト、タイ、シンガポールなども、インターネット上の情報に厳しい規制を適用しているのは世界各国の現状です。
政治的・社会的安定とダイナミックな経済成長で知られているベトナムが、サイバーセキュリティを強化することはその安定と成長にとって重要な基盤となっています。