日本人にとってベトナムのナマズに関する話題はあまり関心がないと思いますが、ベトナム・ナマズはアメリカのナマズ輸入量の91%から96%を占めているのです。それで、ベトナム・ナマズに関する食品安全衛生基準がアメリカの規定を満たすと承認されたことはアメリカ向けのベトナムのナマズの輸出に弾みをつけるとしています。去る10月31日、アメリカ農務省はベトナムのナマズに関する食品安全衛生基準がアメリカの基準に相当し、アメリカの規定を満たすことを承認しました。

アメリカの規定によりますと、承認後も、アメリカ農務省は定期的にベトナムのナマズ品質管理システムを検査することになります。1回目の検査は2020年2月に行われる予定です。そのため、その承認を維持し、アメリカをはじめとする各国への輸出を拡大させるために、ベトナムは、引き続き関連法の完備とその履行に努力し、輸出用のナマズはもちろん、国内市場向けのナマズに対しても、その食品安全衛生確保プログラムを効果的に展開する必要があります。この課題について、農林水産物品質管理局のグエン・ニュ・ティエプ局長にインタビューしました。どうぞお聴きください。

記者：ベトナムのナマズに関する食品安全衛生基準がアメリカの基準に相当し、アメリカの規定を満たすというアメリカ農務省の承認はベトナムの水産業に大きなチャンスを与えると見られていますが、このチャンスを最大限に活用するため、ベトナムはどのような対策をとらなければならないのでしょうか。

（テープ）

「アメリカ農務省の承認を得ることは難しいだが、その承認を維持することはより難しいだと、ベトナムの水産業の関係者によく言っています。養殖業者から加工施設の労働者や管理者まで全員が基準に従って業務を行わなければなりません。新しい労働者や管理者を採用したとき、その基準を理解してもらうための教育を行う必要があります。」

記者：その承認を維持するためにには実施プロセスがとても大切だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

（テープ）

「実施プロセスは科学的に作成されていますので、その中のステップ通りに、完全に実施しなければなりません。その認識はとても重要です。今回の認証により、ベトナムの企業13社がアメリカにナマズを輸出できるようなりました。これから企業の数は増えると思いますが、増えれば増えるほど、管理が難しくなるはずです。これらの企業の中の1社がそのプロセスを上手く実施しなければ、アメリカ側はベトナムのナマズ品質管理システム全体が良くなくなると判断し、その認証を取り消す可能性があります。そのため、ベトナムの各企業は連携を強化し、そのプロセスを上手く実施する必要があります。私たちは管理機関として、人材育成や監視を進めてゆきます。」

記者：それで、管理機関の役割は大きいですが、各地方はどのような役割を果たすのですか。

（テープ）                               

「地方の役割も大きいですね。管理機関は、関連法の制定や人材育成、監視活動を担当しますが、実施は地方がやります。そのため、各地方、特に、各地方の技術センターは重要な役割を果たします。各地方の農業農村開発局はその地方での実施を担当しますが、企業にできるだけ便宜を図る必要があると思います。」

記者：アメリカ農務省の承認を維持するために、実施プロセスとその管理・監視活動が重要ですが、関連政策・法律の完備もとても重要です。現行の政策・法律はいかがでしょうか。

（テープ）

「ベトナムでは、食品安全衛生法、その法律の履行に関する議定15号、農業農村開発省の関連決定、そして、アメリカに輸出されるナマズの養殖・加工における食品安全衛生プログラムなど関連政策・法律が整備されており、世界各国と肩を並べていると言えます。食品安全衛生に関する法律システムがこのように整備されている発展途上国は少ないです。ベトナムは発展途上国だったものの、アメリカだけではなく、すべての国の要求にも応えているということを誇りに思っています。」

記者：ありがとうございました。