ベトナムとシンガポールとの関係に新たな原動力を作り出す
(VOVWORLD) - タン・チュアンジン国会議長のベトナム訪問はシンガポール国会の重要な外交活動であり、両国の立法機関の連携を深化させていくことを目指すものです。
シンガポールのタン・チュアンジン国会議長=edwiretimes.com |
ベトナムのブオン・ディン・フエ国会議長の招きに応じて、シンガポールのタン・チュアンジン国会議長夫妻は5月18日から20日に、ベトナム公式訪問を行います。この訪問はベトナム・シンガポールの戦略的パートナーシップを強化するという両国の決意を示すものと評されています。
タン・チュアンジン国会議長によるベトナム訪問は、両国関係が国会協力をはじめあらゆる分野で良好に発展している背景の中で行われます。
双方関係に対する国会の役割を強化
タン・チュアンジン国会議長のベトナム訪問はシンガポール国会の重要な外交活動であり、両国の立法機関の連携を深化させていくことを目指すものです。
この数年間、両国の国会は緊密に連携し、実質的な成果を達成しています。その中で、2021年7月に行われたフエ国会議長とタン・チュアンジン国会議長との電話会談は、両国の国会議員と国民間の交流の強化に貢献しました。
実際、議会外交は、両国関係だけでなく、両国の体制完備や、法律システムの健全化、経済連携、デジタル経済とデジタル社会構築にも役立つとみられています。両国の議会が両国政府による経営・投資環境の改善を支持し、議会間の協力合意書の締結を点検することなどは両国間の戦略的パートナーシップを促進するための活動に基礎となっています。
この数年間、両国国会は常に、双方が達成してきた合意の展開を支持しています。多国間協力に関し、両国の立法機関は常に、AIPA=ASEAN議員会議や、IPU=列国議会同盟などの国際場裏で、相互支持・支援・協調を維持するとともに、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)での航行の自由・安全の確保や、1982年国連海洋法条約を含む国際法による紛争解決などに関し、共通の立場を示しています。
共に発展する
ベトナムとシンガポールが外交関係を正式に樹立した1973年からこれまで、両国関係が迅速に発展してきました。特に、両国間の戦略的パートナーシップが樹立してからこの9年間で、両国間の連携はあらゆる分野で包括的に強化されています。特に、経済連携は両国関係の重要な一部とみられています。
シンガポールはベトナムに675億ドルを投資し、ベトナムの投資国の中で2位に立っています。また、VSIP=ベトナム・シンガポール工業団地は効果を上げ、両国関係の強化に多大に貢献しています。
両国は今後も連携を強化し、デジタル経済や、サイバーセキュリティ、スマートシティ開発、再生エネルギー、低カーボン経済開発などの分野で協力を深化させていく方針を打ち出しています。
両国企業の今後の連携方向に関し、グエン・ホン・ジェン商工大臣は次のような見方を示しています。
(テープ)
「シンガポールの複数の投資家はクリーンエネルギーに関心を寄せていますが、これはベトナムが進めたいものです。というのは、風力と太陽光によるエネルギー開発は優先課題となっているからです」
シンガポールの指導部はベトナムとの戦略的パートナーシップを強化していきたいとの意向をこれまで強調してきましたが、これは、両国間の高い信頼を示しています。こうした中、今回のシンガポールのタン・チュアンジン国会議長によるベトナム公式訪問は、その目標達成に資するものと評されています。