(VOVWORLD) -今年上半期のベトナム経済は、パンデミックの影響で様々な困難に直面したと多くの専門が評していますが、昨年同期と比べ3倍増となっています。
先ごろ、統計総局は、今年上半期の経済社会状況に関するデータを発表しました。これによりますと、新型コロナウイルス感染症が複雑に推移しているものの、今年上半期の経済成長率は5.64%に達し、インフレ率は1.47%に留まっています。2020年上半期のGDP=国内総生産伸び率は、1.82%であり、2011年~2020年までの期間で最低となりました。その原因は、新型コロナ感染症が急に発生し、多くの分野にマイナス影響を与えたと認めました。しかし、今年上半期のベトナム経済は、パンデミックの影響で様々な困難に直面したと多くの専門家が評していますが、昨年同期と比べ3倍増となっています。
経済専門家のグエン・チ・ヒエウさんは次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムの経済は、2020年12月に大きく落ち込みましたが、今年上半期に、再び成長に転じつつあり、5.64%の伸び率を遂げました。これは、疫病が流行している中で、喜ばしい兆しだと思います。年初からの6ヶ月間のインフレ率を抑えたことも良いことでしょう。」
一方、6月の輸出額は、昨年同期と比べ28.4%増にあたるおよそ1576億ドルに達すると予測されています。その中で、輸出額が10億ドルに達する22の品目は、電子製品、繊維製品、履物、木材と木工製品、鉄鋼、水産物などです。
水産物加工輸出協会のグエン・ホアイ・ナム副理事長は次のように語りました。
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「昨年、新型コロナ感染症の影響で、水産分野は落ち込みました。しかし、今年に入って、政府が疫病対策を良好にとったお陰で、水産分野は、疫病による大きな影響を受けていません。その結果、今年の水産物の輸出活動は好調な兆しを見せています。具体的に、4月には22%、5月には24%の伸び率を遂げました。」
しかし、経済成長のスピードを保つためには、ベトナムは、インフレリスクを良好に抑制し、複雑に推移している疫病の影響を最小限に抑える必要があると勧告されています。計画投資省所属統計総局のグエン・ティ・フォン総局長は次のように提案しています。
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「新型コロナウイルスの影響を受ける市民や企業、特に、仕事を失う労働者に適宜を図る必要があります。出来る限り早く補助政策を実施しなければなりません。その一方で、新規会社、スタートアップ企業の設立、企業の経営生産拡大を奨励するため、特別な補助政策をとることも重要だと思います。」
経済専門家はまた、現時点で、ベトナムが、経済成長という目標を達成するためには、締結済みの自由貿易協定の恩恵を活用する必要があると勧めています。