「仁愛のテト」は、1999年にベトナム赤十字協会が始めた「貧しい人々と枯葉剤被害者のためのテト」という運動の成果を継承・発揮することを基礎として、2023年から実施されています。

ホアビン省の赤十字協会による「人道の市場」

困難で脆弱な人を包括的に支援

ベトナム赤十字協会のブイ・ティ・ホア会長によりますと、今年は「仁愛のテト」運動が開催されて2年目となります。同協会はこの運動を全国各地で実施し、120万人分のプレゼントを贈り、その価値は約7000億ドン（日本円で約40億円）になることを目指しているとしています。ホア会長は次のように語りました。

（テープ）

「『仁愛のテト』運動には多くの意味があります。運動の対象者がより包括的になることです。社会の中で困難を抱えている人や弱い立場にある人は、社会からケアやサポートを受けることができます。また、より多くの人が困難な状態にある人や弱い立場にある人を助けるためにこの運動をさらに広めたいと思います」

「仁愛のテト」運動では、運動の対象者は物質的な支援のほか、健康診断や治療を無料で受けるとともに、文化活動やスポーツ活動に参加することができます。先ほどのホア会長は次のように語りました。

（テープ）

「当協会は、最も貧しい人々、最も困難な状況にある人々、そして最も助けを必要としている人々が『仁愛のテト』を受けられることを常に念頭に置いています。貧しい人や困窮している人がテトの贈り物を受け取るようにするためです。したがって、今年は、非常に困難な地域にいる恵まれない人々にさらに焦点を当て、様々な活動を含む『仁愛のテト』を企画しました。それぞれの村、集落、居住地は、自らの能力に応じた規模でこの運動に積極的に参加するよう願っております」

ベトナム赤十字協会のブイ・ティ・ホア会長

コミュニティからの大きな支持

2023年に行われた初めての「仁愛のテト」運動では、赤十字協会は多面的かつ多くの成功を収めました。同協会は総額1兆1000億ドン（約65億円）の寄付金を募り、200万人分のプレゼントを贈りました。これは6千億ドンの寄付金と100万人分のプレゼントという目標を大幅に上回りました。ベトナム赤十字協会のブイ・ティ・ホア会長は次のように語りました。

（テープ）

「コミュニティの貢献は非常に重要で、ベトナム赤十字協会の人道目標の実現にとって決定的であると言えます。私たちは青年同盟と協力してボランティアを派遣し、貧しい人々や恵まれない人々の散髪するという活動を行いました。また、医師や看護師に人々に健康上のアドバイスを提供したり、薬を投与したりすることも働きかけました。そして、女性連合会と協力してテトのおせち料理であるバインチュンとバインテットを作り、人々に提供しました。したがって、誰もが私たちの『仁愛のテト』運動に参加することができました」

テト期間中に本当に必要な贈り物を受け取った人々の笑顔と喜びは、ベトナムの良き伝統である団結と相互支援を非常に鮮明に表しています。