(VOVWORLD) - ベトナムでは、近代的で統合されたインフラ整備が重要な国家戦略の一つとして位置づけられており、特に交通インフラの発展が注目されています。
これは新たな発展の基盤を創出し、社会経済の発展を促進するとともに、国防と安全保障の確保にも寄与すると期待されています。
先週、ファム・ミン・チン首相は南部メコンデルタ地域の交通インフラ整備を推進するため、関係省庁および同地域の13の地方の指導者との会合を開きました。また、南北高速鉄道プロジェクトの投資方針案についても政府内で協議を行いました。
これらの取り組みは、第13回党大会で確認された「先行して道を開く」という方針に基づいています。交通インフラの整備は、社会経済の発展と国防・安全保障を確保するための重要な突破口と位置づけられています。
メコンデルタ地域では現在、5つの重要な国家交通プロジェクトが進行中です。そのうち4つで既に投資手続きが完了し、建設が始まっています。これらには、カントー・カマウ高速道路やチャウドック・カントー・ソクチャン高速道路などが含まれます。
チン首相は2021年の就任以来、5回にわたり建設現場を視察し、工事の加速を促してきました。その結果、用地取得は概ね順調に進んでいますが、7月中の完全解決を目指しています。
チン首相は、2025年までにメコンデルタ地域に600km、2030年までに1200kmの高速道路を建設する目標を掲げています。特に南北高速道路と東西高速道路の2つの整備に重点が置かれているとしています。チン首相は次のように語りました。
(テープ)
「インフラの飛躍的発展が我々の重要な任務です。工事の進捗を加速させつつ、工事の質の確保と地域住民への配慮も忘れてはなりません」
一方、南北を結ぶ高速鉄道の建設計画も進められています。現在、ベトナムの南北交通軸には道路や海路、航空路、既存の鉄道がありますが、これらを補完する形で高速鉄道の建設が検討されています。
チン首相は、20の省と市を通過する約1541kmの南北高速鉄道を2035年までに完成させる目標を示しました。設計速度は約350km/hを想定しており、旅客輸送を中心に、高速貨物輸送や国防・安全保障にも対応できる機能を持たせる方針です。
これらの交通インフラ整備は、国内外の経済交流を促進し、ベトナムの社会経済発展に大きく寄与すると期待されています。政府の積極的な取り組みにより、ベトナム全体の発展に新たな可能性が開かれることでしょう。