14日から17日にかけて、ハノイでベトナム国会の初主催により、「デジタルトランスフォーメーションとイノベーションを通じての持続可能な開発目標の実施促進における若者の役割」をテーマとした第9回世界若手議員会議が行われました。

会議は若手議員に対し、責任感を高め、適切な行動で全世界での持続可能な開発目標の実施を促進するよう呼びかけました。

若手議員 持続可能な開発目標の実施を加速

第9回世界若手議員会議は「デジタルトランスフォーメーションとイノベーションを通じての持続可能な開発目標の実施促進における若者の役割」に関する宣言を採択しました。世界若手議員会議が正式な宣言を発表するのは今回が初めてです。若手議員によりますと、世界でテクノロジーやデジタルトランスフォーメーション、イノベーションが急速に発展している中で、若者はデジタルトランスフォーメーションとイノベーションをあらゆる活動の中心に置き、持続可能な開発目標に採用された「誰一人取り残さない」という約束の実施を促進するため、重要な役割を担っています。IPU＝列国議会同盟傘下の世界若手議員フォーラムの ダン・カーデン議長は次のように語りました。

（テープ）

「科学技術は持続可能な開発のカギであるだけでなく、平和と安全保障の促進にも役立ちます。若手議員である私たちはテクノロジーに明るく、平和と持続可能な開発を促進できる若い世代の開発で重要な役割を果たすことができます。若手議員は技術革新が倫理原則に基づいて行われることを確保する責任があります。推移している世界の中でテクノロジーとイノベーションの強みを最大限に生かすと同時にリスクを最小限に抑えなければなりません。科学技術が人間の生活改善の目的に利用されることを確保すべきです」

一方、IPUのドゥアルテ・パシェコ議長は持続可能な開発目標の実施の促進における若手議員を初めとする若い世代の先駆的な役割を確認し、次のように語りました。 

（テープ）

「提案した公約を断固として実施する必要があります。若手議員はただ政治家だけでなく、指導者にもなる必要があります。若い世代は変化を生み出し、科学技術、イノベーションの開発を促すとともに、デジタルリテラシーを向上させ、環境保護や気候変動対応のため、適切な反応をとらなければなりません。IPUの指導者や書記局は常に若手議員を支援し、好ましい条件を提示しています」

持続可能な開発目標の実施でベトナムの若手議員の役割を発揮

統計によりますと、ベトナムは、議会活動に参加する45歳以下の若者の割合が世界においても高いレベルにあり、国会議員全体のおよそ25％を占めています。ベトナム国会が主催した第9回世界若手議員会議はベトナムにとって世界各国の若手議員などから政策策定に関する意見や提案に耳を傾けるチャンスとなったとしています。第9回世界若手議員会議組織委員会の委員長を務めるベトナム若手議員グループのグエン・アイン・トゥアン議長は次のように語りました。

（テープ）

「会議を通じて、国家の３つの課題である持続可能な開発のためのイノベーション、デジタルトランスフォーメーション、および文化の多様性の促進に対するベトナムの若い世代の責任感や参加を働きかけたいと思います。若者がこれらの課題に対する自分の責任を正しく理解して、はじめて、国の発展事業にリソースやモチベーションをもたらすことができるのです。これは第13回党大会決議が打ち出した『強靭で繁栄したベトナム』の構築という目標の達成を目指すものです」

18日と19日の両日、ニューヨーク国連本部で開催される「国連持続可能な開発サミット」の直前、行われた第9回世界若手議員会議は持続可能な開発目標の実施における若手議員をはじめとする議員の役割の発揮を目指す各国の議会の取り組みを示すものです。また、会議を通じて、ベトナムの若手議員は政策策定と実施における自分の責任をよく認識し、国会と力を合わせ、持続可能な開発目標に関する公約の遂行に努力していくものと期待されています。