政府 困難解決に取り組む

(VOVWORLD) - 23日午前、開幕した第15期国会第6回会議でファム・ミン・チン首相は社会経済開発計画の実施状況に関する報告書を読み上げ、政府が講じるいくつかの重要な解決策を取り上げて、成長の促進や困難の解決に取り組む姿勢を示しました。  
迅速な経済回復 地位向上が図られる

「団結、規律、能動性、柔軟な姿勢、イノベーション、効率性」という方針を掲げ、年初以来、ベトナム政府は金融・財政政策などの実施を集中的に指導し、成長の促進、マクロ経済の安定維持、インフレ抑制、大きなバランスの確保を目指します。

その結果、年初からの9カ月間のGDP=国内総生産の伸び率は4.24%に達し、CPI=消費者物価指数は3.16%に達し、為替相場の安定が維持され、金利は低下してきました。また、輸出入は徐々に増加し、9か月間の輸出超過額は220億ドルにのぼり、公共投資の実行額は昨年同期と比べ、4.68%増となり、外国直接投資額はおよそ160億ドルに達し、同じく2.2%増となり、エネルギー・食糧安全保障が確保されている一方、予算超過額や公的債務は下限値と警告しきい値を下回ったとしています。チン首相は次のように語りました。

(テープ)

「権威のある多くの国際組織はベトナム経済開発の成果と展望を高く評価し、今後、ベトナムが急速に回復すると予測しました。ベトナムの国家ブランド価値は4310億ドルに達し、世界のトップ100の強力なナショナルブランド価値ランキングで1ランク上昇し、32位に位置しています」

このように語ったチン首相は外交活動をも重視していると明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「2023年に、外交活動や国際統合が活発に行われており、歴史的意義がある重要な成果を収め、国の発展や国際社会におけるベトナムの役割、地位、威信の向上に貢献してきました。現在、ベトナムは国連安全保障理事会の常任理事国5か国やG20と包括的な戦略的パートナーシップ、または戦略的パートナーシップを樹立し、祖国の建設防衛事業に役立つ平和で安定した環境の維持が図られました」

2024年 困難を乗り越え、成長に取り組む

報告の中でチン首相は今年全体のGDPの成長率は5%を超えると予測されているが、これは目標値を下回ると明らかにするとともに、マクロ経済が着実な安定を見せておらず、工業生産の回復が遅れているという問題を指摘しました。また、2024年、GDPの伸び率を6%ないし6.5%、一人あたりの国民所得をおよそ4700ドルから4730ドル、インフレ率を4%から4.5%にするという目標が設定されたとしています。

チン首相によりますと、政府はこれらの目標を達成するため、金融・財政政策の柔軟な運営の傍ら、金利の引き下げや投資・消費・輸出などの成長のモチベーションに集中するとともに、高速道路や空港、港湾、都市部などのインフラの近代化を促進する計画があります。チン首相はさらに次のように語っています。

(テープ)

「いくつかの交通インフラ整備プロジェクトを完了すると同時に高速道路建設プロジェクトを加速し、2025年までに3千キロメートルの高速道路の完成を目指します。また、デジタルインフラシステム、エネルギー、農業農村、工業団地のインフラシステムの開発に投資を強化するとともに、気候変動対応に取り組みます」

社会保障に関して、政府は2030年までに少なくとも百万軒の社会住宅建設計画を展開し、労働市場の開発を促進する一方、地域別最低賃金や企業セクターの賃金政策を調整し、民族、宗教政策を効率化するとしています。

気候変動対応についてチン首相は次のように強調しました。

(テープ) 

「2021年のCOP26=国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議で示されたベトナムの公約の遂行を目指す行動計画やJEPT=公正なエネルギー移行パートナーシップを精力的に実施します。また、グリーンエネルギーの変換や再生可能エネルギーの開発、グリーン水素の製造を促進し、海洋再生可能エネルギーの調査・評価を完了します」

今後、ベトナムは経済外交の効率化や二国間・多国間外交関係の強化、文化外交、草の根外交、対外向け報道、国民保護、平和で安定した環境の維持、国際社会におけるベトナムの地位向上、国の開発事業へのあらゆるリソースの活用に尽力していく姿勢を固めています。

 

 

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