海洋におけるベトナムの権利と利益を確保する法的基礎
(VOVWORLD) - 海岸線3260キロメートルに及び、大小1千もの島々を擁するベトナムはUNCLOS=国連海洋法条約の積極的な加盟国です。
ベトナムは国の平和、安全保障、発展に対する海洋の重要な役割をよく認識しています。また、1982年の国連海洋法条約の順守と履行はベトナム共産党と政府の終始一貫した立場に合致しています。本条約の批准を通じて、ベトナムは国際社会と協力して、公平な社会づくりと海洋での開発協力を奨励する決意を示しています。
海洋法に関する基本的な条約
国連海洋法条約は1982年12月10日にベトナムを含む、世界107か国が締結し、1994年11月16日効力発生しました。国連海洋法条約とは、海洋に関する従来の慣習法の法典化と最近の新事態に対応する新たな立法を内容とする領海、および、接続水域・公海・漁業および公海の生物資源の保存・大陸棚に関する4つの条約のことで、全部で447条、本文320条と9議定書で構成されています。現時点で、批准国は168カ国です。
UNCLOSはアジアをはじめ、世界各国にとって持続的な価値を持っています。同条約はベトナム東部海域(南シナ海)を含め、海洋の憲法として認められています。
海洋におけるベトナムの権利と利益を確保する法的基礎
1994年6月23日、ベトナムは国連海洋法条約を批准し、63番目となりました。沿岸国であるベトナムは国連海洋法条約を海洋経済の管理、開発に基幹的な役割を担う国際法の一つとしているとともに、ベトナムが近隣諸国と発生している海上紛争を平和的に解決する基礎とし、ベトナム東部海域の持続的かつ平和的な管理を目的としています。
国連海洋法条約を批准してから、ベトナムは領海線、航海、水産物、石油ガス、環境保護などの分野における同条約の条項を具体化させるため、国内で多くの法律文書を発布しました。
同条約がベトナムとカンボジア、タイ、インドネシア、マレーシア、中国など周辺諸国との領海、接続水域、大陸棚の範囲を確定する手段となり、ベトナム東部海域における平和で安定的な環境づくりと協力、開発に貢献しているとされています。
これまで、ベトナムは海上で発生した紛争の解決に関して、東南アジア地域で最も大きな成功を収めた国とされています。ベトナムは国連海洋法条約を基礎に、タイ、中国、インドネシア、カンボジア、中国との大陸棚との確定を行いました。現在、1982年の国連海洋法条約は海洋におけるベトナムの正当な権利と利益を確保する重要な法的基礎となっています。