社会福祉は、社会政策の重要な一部であり、国の経済社会発展戦略に盛り込まれています。
多分野で社会福祉の活用
ベトナムの党と国家は、常に社会福祉の確保を重視しています。社会福祉給付費の対GDP 比率は2012年には5.88%でしたが、2015年には6.6%を超えました。また、ベトナム政府は社会政策の実施に外国からの無償援助、国内の企業や組織からの支援金を 活用しています。
ベトナムにおける貧困解消事業は望ましい結果を収め、国際から高く評価されています。貧困世帯の割合は2010年末の14.2%から2015年には4.5%以下に低減されるようになりました。持続可能な貧困解消を目指すため、2015年に、グエン・タン・ズン首相は、今後5年間に実施する「貧困測定アプローチ方法を一次元から多次元へ」と題する総合案を承認しました。これにより、2016年~2020年期における貧困基準は所得だけれなく、医療サービスや、安全な生活用水、情報など基本的社会サービスへのアクセス率を視野に入れます。ズン首相は次のように明らかにしました。
(テープ)
「貧困解消は党と国家の大きな主張の一つであり、持続可能な開発の目標でもあり、国民と国際共同体から支持されています。国の発展ニーズに応えるために、ベトナムは、貧困測定アプローチ方法を一次元から多次元へシフトさせることにしました。これは、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダに合致する方法となっています。」
社会福祉政策は効果的に実現された結果、ベトナムは雇用創出、仕事斡旋、職業訓練に関する目標を達成するようになりました。昨年、160万人余りが仕事を斡旋され、仕事訓練の割合は51.6%、都市部での失業者の割合は3.35%にとどっています。2015年末までに、社会保険、医療保険、失業保険の加入者は2014年の8,3%増に当たる7020万人に上り、人口の77%に占めています。
全国民の社会福祉システムの形成
社会福祉の確保をさらに強化するために、ベトナムは2020年までに、全国民の社会福祉システムを基本的に形成する目標を設置しています。この目標を達成するために、当面、多次元貧困解消に向けた方策を積極的に実現しています。労働傷病軍人社会事業省のグェン・チョン・ダム次官は次のように明らかにしています。
(テープ)
「ベトナムは向こう5年間の新たな貧困解消プログラムを実現させるとともに、貧困政策を点検します。これらの方法は、貧困者を始め全ての国民が食糧、食品のみならず、基本的なサービスの利用で生活を改善させることに役立つと国民から期待されています。」
さらに、ベトナムは引き続き社会福祉法の完備などを促しています。国会の社会問題担当委員会のレ・ティ・イエン委員は次のように語りました。
(テープ)
「国会、政府は引き続き労働者、革命功労者に関する法律や優遇政策の作成と完備を行いました。また、政府は、最低賃金法を早期に作成します。その他、2020年までに、社会保険と医療保険の加入者を拡大するため、政府は労働者を対象に社会保険料の補助政策を発行させます。」
社会福祉の確保に向けたベトナムの党と国家の主張や政策は人権の遂行と経済社会の全面的発展に寄与しています。