「ある大学生の日本滞在記」より「私は皆さんを愛しています」
先ごろ、ベトナム人青年36人が日本国際交流基金が主催したGENESYS=21世紀東アジア青少年大交流計画に参加しました。
この計画は2007年に行われたEAS=第2回東アジア首脳会議で提唱された青少年交流事業で、青少年交流を通じてアジアの強固な連帯にしっかりとした土台を作ることを目的として、ASEAN、中国、韓国、インド、豪州、ニュージーランドのEAS参加国を中心に、5年間にわたり、毎年6,000人程度の青少年を日本に招待する計画です。
アィンさん(左)と友人
今年のプログラムはベトナム人青少年に強い印象を与えました。その中の一人、ハノイ工業大学2年生のブイ・ゴック・アィン(Bui Ngoc Anh)さんはVOV日本語放送にユニークなエッセイを寄稿しました。
この時間はそのエッセイをご紹介しようと思います。
「5月26日、私は成田空港に着陸しました。この国際空港はアジアと米州などを結ぶものと紹介されました。東京から静岡に移動してから、私たちの活動は活発になりました。そして、新幹線に乗るのは今回が初めて。新幹線は日本国民の誇りなので、新幹線の形をした様々なみやげがあります。静岡の夜は静かです。新幹線の中も静かです。というのは、車内で大きい声で話したり笑ったりする人が1人もいないからです。
日本滞在期間中、あまり寝ませんでした。フィリピンやブルネイなどから来た友達とよく話したからです。ブルネイ人の友人はブルネイの色々な寺院について話しました。フィリピン人の友人はフィリピン料理を紹介しました。そして、私は世界遺産のハロン湾や、水上人形劇、ベトナムの54の民族などについて物語りました。
チョコレートとスナックを生産する明治グループの工場を訪れました。工場の迎賓館に置かれたチョコレート製の日本の有名なゴルファーの像を見て、皆びっくりしました。この像はまるで人間みたいだったからです。工場の生産ラインを見学しましたが、昔話の世界に入ったような感じがしました。
しかし、一番印象的だったのは、静岡新聞と静岡テレビ局を見学したことです。テレビ局に着いた時は、その日の生放送の時間の直前です。私たちもこの生中継に参加しました。皆自己紹介をしただけですが、とても楽しかったのです。
日本訪問の5日目。私たちは伝統衣装を着きました。皆、平日より可愛くなりました。私もアオザイを着ました。ほかの人たちは写真をとっただけでなく、このアオザイを作った仕立屋の住所も聞きました。ベトナムのアオザイは世界的にも有名ですね。
朝ご飯の後、静岡永和学院大学の学生との交流会に参加しました。日本人の学生と会って、印象深かったです。皆は心強いです。そして、まだ若いですが、知識は広いです。
日本にいる8日間は早かったです。しかし、桜や、着物などに関する記憶は永遠に残ることでしょう。VOVを通じて、日本人の友達に『私は皆さんを愛している』というメッセージを贈りたいのです。」
(音楽)
以上、ハノイ工業大学2年生のブイ・ゴック・アィンさんのエッセイをお届けしました。来週、また、お楽しみにしましょう。