ベトナムデジタル技術展示会にあるCTオプティマル社の展示コーナー（CT Group撮影)

去る9月中旬、ハノイで開催されたベトナムデジタル技術展示会で、CTグループ傘下のCTオプティマル社（CTOptimal）は、ヘルスケアー、ロジスティックス、および無人航空機の分野に使用される3つのAI人工知能製品をはじめて披露しました。これらのハイテク製品は、ベトナム人の知恵と創造力で製造されたものであり、気候変動対応やグリーン転換、および持続可能な開発に役立つと期待されています。

医療部門は診断・治療への人工知能の応用を推進しています。このことは、医師の負担軽減や、病気の早期発見、診断精度向上などに貢献しています。これらをきっかけに、CTオプティマル社の専門家は、心臓病の診断・治療向けのヘルスケア用 AI プラットフォームを研究・開発してきました。

このプラットフォームは、応用要素法によって開発され、診断データや、医師の結論などを提供することが狙いです。このプラットフォームの利用者は、新しい設備を購入するために余分なお金を費やす必要はありませんが、既存の健康管理に役立つ機能が付いたスマートウォッチだけを使用することが出来ます。

CTオプティマル社のグローバル経営担当者であるダン・フー氏は次のように明らかにしました。

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「これは、機械学習、および多くの最適化アルゴリズムを適用したAIプラットフォームです。このシステムは複数の病院にリンクされたデータセットに基づき分析されます。データの量が多ければ多いほど、精度が高まるのがAI予測の特徴です。医者は、心電図に関する次元データを分析した上で、患者にアドバイスできるようにします」

ヘルスケア用 AI プラットフォームを使用する際、スマート健康管理設備などで収集された利用者の健康データは、AIシステムによって分析され、心臓に異常な兆しを発見した場合、警告を発します。利用者の選択肢によって、病気の警告は音声、あるいはメッセージの形で利用者の親戚、または、担当医師に送信されます。現在、このプラットフォームは、インドネシアにある1つの病院で試験的に活用されています。

一方、CTオプティマル社は、ロジスティックスの最適化のために、機械学習と最適化アルゴリズムに沿って、ロジスティックス用 AI プラットフォームを開発しました。このプラットフォームは、貨物輸送と物流倉庫に効果的なソリューションを提供しており、ロジスティックス活動の効率化に貢献すると評価されています。これについて、フー氏はまた次のように明らかにしました。

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「私たちは、1 日当たり 2000 件以上の注文がある 500 以上の小売店において、このプラットフォームをテストしました。そして、顧客は当社のソリューションの利用により、使用中のソリューションと比較してコストが 23% 削減されたと回答しました。次に、私たちは、現在、世界第１位のソリューションのひとつと比較テストも行いました。ふたつとも同じ実際のデータセットで多くのテストを行った結果、長時間にわたり実行されたにもかかわらず、世界第1位のソリューションでは処理できなかったソリューションコンテンツがいくつかありました。その一方で、当社のソリューションは10分ないし15分だけでデータを処理することが出来ました。当社のソリューションは通常のものに比べ 10 倍の速度で実行され、総コストも14% 削減されます」

そして、CTオプティマル社のもう一つのハイテク製品は、無人航空機のための AI プラットフォームです。この製品について、フー氏はさらに次のように紹介しています。

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「当社の無人航空機がドローンと違うのは、AIを導入した点です。ですから、このシステムは、同時に飛行している複数の無人航空機を制御できます。さらに、当社の無人航空機はGPSシステムがなくても飛行できます。AI システムを搭載しているため、人間のオペレーターを必要とせずに障害物を認識して回避することができます」

CTオプティマル社が開発した無人航空機用 AI プラットフォームは、数十kgの物体を運ぶことができます。同社は、農業、貨物輸送、石油ガス分野などにこの製品を適用する方針です。

CTオプティマル社は、2024年に、この3つのハイテク製品を世界に出荷する予定です。フー氏は次のように語っています。

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「オープンソース AI、または、既存の AI プラットフォームを利用する企業と違い、当社は、自分で、最適化アルゴリズムの適用によってAIプラットフォームを研究･開発しました。ベトナムには、優れた数学者が多く、科学研究結果も数多くあります。ですから、数学と AI の両方を組み合わせて、ベトナムの知恵で作られた人工知能プラットフォームを作成したいと考えています。私たちは、ベトナム人の知恵を世界のテクノロジーマップに普及させ、気候変動適応、グリーンエネルギーの利用、および持続可能な開発に貢献したいのです」

フランスで働いているCTオプティマル社のベトナム人専門家は、さらに、遺伝子と細胞技術、クリーンエネルギー、量子技術などに関わる製品を研究しています。