(VOVWORLD) - 現地農民が先進的科学技術を栽培に導入したり、VietGAP=ベトナム安全農産物生産基準、GLOBAL G.A.P=適正農業規範の国際的な基準に従って栽培をしたりしたことで、ライチは収穫量が増えた一方、品質もよくなっています。
この数年間、ライチは北部ハイズオン省における主力農産物の一つとなっています。現地農民が先進的科学技術を栽培に導入したり、VietGAP=ベトナム安全農産物生産基準、GLOBAL G.A.P=適正農業規範の国際的な基準に従って栽培をしたりしたことで、ライチは収穫量が増えた一方、品質もよくなっています。
現在、ハイズオン省で栽培されるライチは、電子商取引サイトで販売される傍ら、日本、欧州諸国などに輸出されるようになっています。農業分野のデジタルトランスフォーメーションは農産物の付加価値の向上に貢献しています。
タンハー県のライチ畑 |
近年、タンハー県の農民たちは、農産物の栽培へのデジタルトランスフォーメーションを取り入れたことにより、収穫量が増えました。
さらに、多くの家庭、協同組合、企業が、VietGAP、GLOBAL G.A.Pの基準に従って農産物の生産を行っています。また、農家は、Postmart.vn、 Sendo.vn、 Voso.vn、 Lazada.vnなどの電子商取引サイトに参加し、ライチを国内各地に出荷させるだけでなく、欧州諸国、アメリカ、日本、オーストラリアなどにも輸出しています。
タンソン村トウイラム集落に住むグエン・バン・スンさんは、およそ1.4ヘクタールのライチ畑を所有しています。今年、ライチが旬の時期に、2億ドン、119万円程の収益を得ました。スンさんはライチの手入れ、肥料やりなどの全ての栽培過程を日記に書き留めます。スンさんは次のように語りました。
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「ライチの収穫を終えてから、茎の剪定をします。芽が出た時に、茎や葉に疫病が発生した場合、害虫駆除剤のスプレーをします。ライチの花が咲くまで肥料をやります。ライチの栽培手順は、VietGAP、GLOBAL G.A.Pの基準を順守しなければなりません」
今年、タンハー県は、GLOBAL G.A.P基準に従って栽培された幾つかのライチ畑にQRコードを導入しました。第10号生産班担当者のファム・バン・ザンさんによりますと、農民は新しい栽培方法に慣れていないので、それぞれのライチ畑に行って、農民に手入れの方法や、植物保護剤の使用方などを案内したそうです。ザンさんは次のように語りました。
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「農民たちは皆高齢者で、誰もがスマートフォンを持っているわけではありません。ですから、農民への訓練コースを行う必要があります。今年、10カ所のライチ畑にQRコードを導入しました。来年は、GLOBAL G.A.Pの基準に従って栽培された全てのライチ畑にQRコードを導入する予定す」
ライチ畑にQRコードを使用するのは、新しい技術です。これにより、タンハー県のライチが、Alibaba.com、 Voso.vn、 Sendo.vn、およびLazada.vnなどの電子商取引サイト上で良好に消費されるようになっています。Sendoのダック・ビエット・ズン取締役会長は、ハイズオン省が2021年、国内各地に先駆けてSendoのECサイト上でライチを販売し、素晴らしい成果があったと明らかにしました。これまでに、Sendoを通じてハイズオン省の協同組合の約50トンのライチ、100トンの野菜が販売されました。
その一方で、輸出向け農産物の買い付け、加工を手掛ける会社は、農民にライチの栽培過程を監視するためのスマート設備の導入と使用法を案内しました。Ameii ベトナム株式会社のゴ・ティ・トウ・ホン総裁は次のように語っています。
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「我が社には、原料の原産地を管理するソフトウェアがあります。ライチ畑の特定の場所を決め、ライチの手入れ、肥料やり、害虫駆除スプレーの時刻などをアップデートします。そのほか、私たちは、農民および現地行政当局を繋ぐ情報技術を導入しています。これにより、輸出向けのライチの栽培過程を管理することができます」
ハイズオン省は、農産物を電子商取引サイトに掲載し、販売することで、地元産の特産品の持続可能な消費チャンネルを作り出しています。デジタルトランスフォーメーションを実施することは、生産者から消費者に利益をもたらしています。
ライチの栽培方式、PR方法を変えたことにより、ベトナム産のライチは30カ国・地域に輸出されるようになりました。その中で、ハイズオン省で栽培されるライチは、日本、アメリカ、オーストラリア、EU=欧州連合、シンガポール、東南アジア諸国、中国などに出荷されています。今後、ハイズオン省の農業部門は、ハイテクと有機農法を導入する方針です。タンハー県人民委員会のブ・ベット・アン委員長は次のように明らかにしました。
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「私たちの目標は、製品の品質を向上させた上で、輸出基準を満たすことです。そのために、現在、ハイズオン省人民委員会は、2021年∼2025年期のハイテク、有機農法による農業生産の開発草案を実現しています。その中で、ライチの栽培へのハイテクと有機農法の導入も実施されます。そのほか、タインハー県は、輸出基準を満たすよう安心安全な高品質のライチ畑の拡大に取り組む方針です」
今年のライチの旬の時期に、ハイズオン省は6万1500トンを収穫しました。その中の1割は、日本、欧州諸国に輸出されました。輸出量はまだ低いですが、地元の農業産業の市場開発の土台となっています。