ロシアのプーチン大統領（右）とスロバキアのフィツォ首相（写真：AP）

スロバキアはウクライナを経由して輸送される欧州向けロシア産ガスに依存しており、年末に期限が切れる輸送契約の延長をウクライナ側が拒否したとして、ゼレンスキー大統領を批判すると同時に、供給継続に向けた取り組みを強化しています。

2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、EU加盟国首脳がロシアを訪問したのはフィツォ首相で3人目となります。スロバキアの野党は、フィツォ首相のロシア訪問を批判しています。

フィツォ首相は会談後、訪ロについてEU高官らに事前に通知していたと述べました。また、この会談はゼレンスキー大統領との先週の協議を受けたものであるとも説明しています。ゼレンスキー大統領は、ウクライナを経由したスロバキアへのガス輸送に反対の立場を明らかにしています。

フィツォ首相は、「プーチン大統領は西側諸国とスロバキアへのガス供給を継続する用意があることを確認したが、ウクライナ大統領の立場からすると、2025年1月1日以降は事実上不可能だ」と語りました。

ロシアのテレビは、プーチン大統領とフィツォ首相が会談の冒頭で握手する様子を放映しました。ロシア大統領府のペスコフ報道官によりますと、この会談は数日前に調整されたものだということです。

フィツォ首相は、ウクライナの軍事情勢、戦争の平和的終結の可能性、スロバキアとロシアの関係について意見を交換したと述べました。（ロイター）