ソン・トゥ・ティ島は中部カインホア省チュオンサー群島の北方にあります。この島に足を運んだ人々はこの島の小さな学校に深い印象を抱いています。この学校は粗末な建物で、教員の生活は様々な困難に直面していますが、この島の子供たちに文字を教える決意を固めています。
現場の音
「村には学校が一校しかなく、学校には一つの教室しかない」というのがこの島の学校の特徴です。教室はソン・トゥ・ティ村の人民委員会の本部でもあります。この教室には机が2つ並び、壁に黒板がかけられています。この教室の教員は村の幹部も兼任しています。生徒の数は全員7人ですが、小学校1年生から5年生までで、受け持ちの教員はドアン・コック・タイ( Nguyen Quoc Thai) さんです。タイさんは2008年からボランティア青年としてこの島にやってきました。この島に始めてきた時について、タイさんは次のように語りました。
(テープ)
「最初にこの島に来た時、教員としての仕事はそんなに大変だとは思いませんでした。小学校1年生が本を読めるようになるのは本当に難しかったです。どんなに教えても読めない生徒もいました。しかし、学期の終わりのころ、突然、その生徒が読み書きができるようになった時はとても嬉しかったです」
教室の面積はたった20平方メートルですから、小さいです。教員は毎日、7から10の科目の授業準備をしなければなりません。小学校の教師としての役割を担うほか、2009年から、教員をしているランさんは幼稚園の教員も兼務しています。
(テープ)
「教室には幼稚園から小学5年生まで、様々な年齢の生徒がいますが、生徒の人数は少ないです。授業は午前クラスと午後組に分けられます。2009年から、幼稚園の子供を教えてますが、最初は難しかったけれど、その後、カインホア省教育養成局の支援を受けて、徐々に困難が解決されました。」
本土と比べると、教材は不足していますが、生徒の数が少ないので、教員たちはそれぞれの生徒に詳しく教えることができます。そのほか、この島の生徒が頭がよくて学習に頑張っているということです。喜ばしいことはこの島に住む生徒は英語を勉強できるということです。英語教師はこの島の医師 グェン・バン・トゥンさんです。その他、ソン・トゥ・ティ島にある寺院ティク・タイン・タイン( Thich Thanh Thanh)お坊さんです。タインさんは次のように語りました。
(テープ)
「村の幹部は生徒たちに英語を教えるため、私を招きました。私の英語の教育方法は日常生活で英語を使いながら学びます。例えば、生徒にキャンディをあげる時、これを英語で何と言うかと説明するということです。生徒たちはこの方法が大好きです」
この島の生徒は物質的に様々な困難に直面していますが、これは勉学に対する生徒の熱心さに何の影響も与えていません。これらがソン・トゥ・ティ島の次の世代を担うことになることでしょう。