ベトナムでの人間の安全保障

(VOVWORLD) - ベトナム共産党の第13回党大会決議は人間と人間の安全保障をすべての事業の中心にしており、人間の安全保障が目標であり、国の繁栄の原動力でもあると明記しています。
ベトナムでの人間の安全保障 - ảnh 12021年1月の第13回党大会

人間の安全保障とは、個々の人間の安寧を保障すべきであるという考え方で、伝統的な「国家の安全保障」の概念と相互依存・相互補完の関係にあります。ベトナムでは、ドイモイ刷新事業が1986年に始まってからこの35年、ダイナミックな経済成長、政治的安定の維持、国民の物心両面での生活改善などが人間の安全保障の重要な基盤となっています。しかし、地域と世界の情勢が複雑に推移している背景の中で、ベトナムは人間の安全保障を目指すために、多くの新しい試練に直面しています。

これらの試練を解決するため、第13回党大会決議は国の安全保障について新しい考え方を出しました。それは国の安全保障は「グローバルな安全保障」と「人間の安全保障」が含まれるということです。つまり、世界の平和維持、疫病・自然災害への対応、海面上昇対応、環境保護、サイバーセキュリティなどのグローバルな問題はベトナムの安全保障、国際参入、発展事業に多次元的に影響を与えています。一方、人間は国の核なので、国のすべての活動や事業を行う際、人間の安全保障を優先させなければならないとしています。

ベトナム共産党は、人間の安全保障を目指すために、人間の安全保障を国の独立・主権・社会主義・安全保障と密接につなげる方針を出したうえで、人間を発展事業の核心とリソースと見なす政策を実施しています。これは全国民の愛国心や一致団結、努力を発揮・奨励し、国の発展事業に大きな弾みをつけている評されています。

そして、国は、人間の安全保障の一環として、国民の物心両面での生活を絶え間なく改善しています。第13回党大会決議は、「社会政策をうまく展開し、社会福祉の確保と人間の安全保障を目指す。社会の進歩と公平を実現し、国民の生活の質的向上を図る。柔軟かつ近代的な社会保険システムを充実し、包摂で持続可能な貧困解消を目指す措置の実施を促進し、貧困者や社会的弱者を始め、国民への基本的社会サービスの提供を確保する。」と明記しています。

また、この決議は、人間の安全保障を確保しない国は強固な国ではないと強調し、人間の安全保障を豊かで強固なベトナムを支える一本柱と見なしています。

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