ベトナムの気候変動への対応

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(写真:moitruongxanh.org.vn)

気候変動への対応は2016年におけるベトナムの重要な任務の一つとされています。これにより、ベトナムは国内の力を生かしながら、国際社会との協力を強化して、COP21=気候変動に関する国連の枠組み条約締約国第21回会議が出された目標の実現に取り組んでいます。

ベトナムが優先的に実施する活動として挙げられるのは気候変動対応に向けて、2国間と多国間の協力を強化し、財政、技術移転などの面における支援を活用するということです。

2015年に作られた有利な前提

2015年、ベトナム政府は気候変動への対応に大きく取り組みました。その中で、政府は気候変動への対応プロジェクト16件の実施におよそ3兆ドン、約1500万円を拠出しました。これは気候変動への対応が求められる金額と比べると小額ではあるもののこの事業に対するベトナムの決意の表れと言えます。

また、政府は自然災害のリスクの軽減、及び、都市開発と土地使用における気候変動への対応を重視しています。これにより、水害に強い家屋や居住区の建設は環境にやさしいものしながらも、化石燃料の使用や温室効果ガスの排出の削減を視野に入れます。

ベトナムは気候変動によりもたらす被害の克服を目指す政策を作成すると共に、よりグリーン経済へのシフトを進めています。特に、昨年、ベトナム国会は気象法を採択しました。これは自然災害の軽減、及び、経済社会発展に有利な条件を作り出しています。

また、気候変動の対応に向けた自然災害リスクと極端気象現象の管理に関するベトナムの特別な報告書が発表されました。これは自然災害リスクと極端気象現象に関するこれまでのベトナムの最も十分な報告書とされています。

気候変動対応に向けた全面的な対策

2016年、パリ協定の効果的利用を目指し、ベトナムは気候変動対応に関する一連の対策を引き続き実施します。これについて、気象と気候変動局のファム・バン・タン( Pham Van Tan) 副局長は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムが2016年4月に先立って、2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」を批准するため、資源環境省は関連各部門や機関と協力して法的手続きを行いました。また、資源環境省は気候変動に関する国連の枠組み条約に合う気候変動対応計画を作成します。2020年、ベトナムは二酸化炭素排出量を削減するための技術への移転を行います」。

また、ベトナムはパリ協定に記載された条項を具体化させる交渉のため、他の発展途上諸国と協力しています。ベトナムのグェン・タン・ズン( Nguyen Tan Dung) 首相は次のように語りました。

(テープ)

「気候変動への主体的対応、自然災害の防止、天然資源の管理、環境保護に向けて、気候変動に関する国家管理の強化、法律システムの完備などに力を入れます。これと同時に、気象予報や気象観測能力を高めなければなりません。気候変動への対応に関する各部門や機関、人々の責任の向上、国際協力を強化し、気候変動に関する重要なプロジェクトへ優先的に投資します」

気候変動対応に関する対策を実施するのはベトナムに対する気候変動の影響を軽減するだけでなく、ベトナムの経済社会発展事業に寄与することでしょう。

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