(VOVWORLD) -ベトナムは3260キロの海岸線や、チュオンサとホアンサの両群島を含む大小3000以上の島々、100万平方キロメートル以上の領海に恵まれ、海洋経済開発のための大きな優越性があります。
フーイェン省にあるビンホア漁村(写真:フェイスブックTX Sông Cầu – Phú Yên) |
2018年10月22日、第12期ベトナム共産党中央執行委員会第8回総会では決議36号が発表され、その中で、海洋経済の重要性を強調し、ベトナムを海洋経済が発達した国家に発展させる目標を定めました。これまで、ベトナムは海洋経済開発事業で多くの成果を収めてきましたが、今後もその事業を促進していく方針です。
ベトナムは3260キロの海岸線や、チュオンサとホアンサの両群島を含む大小3000以上の島々、100万平方キロメートル以上の領海に恵まれ、海洋経済開発のための大きな優越性があります。決議36号は、2030年をめどに海洋経済に属する各経済セクターが全国のGDP=国内総生産の10%を、沿岸にある28の地方の経済は全国のGDPの65%~70%を占めるという目標を設けています。また、国際基準による海洋資源の持続的な開拓や、海洋環境の保護、海洋生態系の保全と再生なども重要な任務として定めました。
決議36号の効果的な実施
このおよそ5年間、この決議は効果的に実施されています。海産物養殖システムと再生エネルギーシステムが迅速に発展していることや、海洋経済に属する各経済セクターが着実に成長していること、多くの沿岸にエコシティが建設されてきたこと、海洋環境保護活動が強化されていること、海洋生物の多様性の保全が重視されていること、気候変動と海面上昇防止対策が積極的に実施されていること、海洋に関わる国際協力が拡大されていることなどはその証とみられています。
特に、多くの地方は地元独特の海洋経済開発モデルを適用しています。中部沿海カインホア省人民委員会のチャン・ホア・ナム副委員長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「わが省は海洋経済開発事業において、質の高い海洋観光サービスに力を入れています。また、沿岸エコシティ建設や、再生エネルギー開発、環境にやさしい海産物養殖・加工、漁業物流、港湾と空港の建設、海洋科学技術研究なども重視しています」
また、沿岸地方は連携して、海洋資源の点検・評定や、海洋環境汚染の研究・管理・解決などを進めています。中部沿海フーイェン省天然資源環境局のグエン・タイ・ホア副局長は次のように明らかにしています。
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「我々は漁具・漁網の海洋流出を防ぐため、具体的な基準を定め、2025年をめどにその排出量を50%削減する目標を設定しています。また、海洋プラスチックごみ問題の解決も優先課題と見なしています。これらを目指して、観測を定期的に行っています」
同時に、海洋科学技術研究や、海洋経済開発のための国際協力も促進されています。これまで、ベトナムはドイツや、韓国、スウェーデン、カナダ、オランダ、UNDP=国連開発計画、GEF=地球環境ファシリティなど多くの国および国際組織とともにこの分野での協力合意書を締結していました。
決議36号の目標を引き続き具体化
第12期党中央委員会第8回総会の決議36号を引き続き具体化させるため、ベトナムは全国民を対象に、海洋経済とその持続可能な開発の重要性に関する宣伝・啓もう・教育を幅広く展開しています。同時に、2030年までの海洋に関する宣伝・啓もうプログラムに関する首相の決定書729号を積極的に実施しています。これらの活動は海洋や、海洋経済、海洋経済の持続可能な開発、海洋環境の保護とその生態系の保全の重要性に関する沿岸各地方の住民を含む人民各層の認識向上に積極的に貢献しています。
さらに、政府と関連各機関は海洋や、海洋経済、海洋経済の持続可能な開発、海洋環境の保護とその生態系の保全などに関する政策と法律システムを点検・改正・整備するために注力しています。
党と国家の正しい路線、政府の正しい措置、全国民と企業の努力、国際社会の支援などにより、ベトナムは早期に「海洋経済が発達した国になる」という目標を達成するものと期待されています。