先頃、グェンタンズン首相はＷＴＯへ加盟したベトナム経済が急速で、かつ、持続的に発展するための政府の行動プランを発表しました。この計画は経済の競争力の向上を目指し、各省庁と企業が実施すべき対策を明確にしています。

政府のこの行動計画は法律と経済体制の完備、国家と企業、および、製品の競争力の向上、農業の近代化と農村開発、世界経済への参入の監視体制の構築と協力などの9つの任務が明記されています。

経済体制の完備を目指し、グェン・タン・ズン首相は各部門や機関に対し、今後、ＷＴＯ加盟国としてのベトナムの貿易政策を点検した上で、TPP環太平洋経済連携協定と2020年までの世界経済への参入戦略を実施するため、法律改正案を提出するよう要請しました。ベトナムは2020年までのＦＴＡ自由貿易協定の履行を目指す行動計画を作成すると共に、重要な相手国との経済貿易関係の発展戦略を作成します。また、政府は重要な貿易相手との貿易投資協定の締結を目指す交渉も検討しています。これに関して、商工省のブ・フィ・ホアン( Vu Huy Hoang)大臣は次のように語りました。

（テープ）

「ベトナムは世界経済への参入に関して、多くの有利な条件に恵まれています。ＥＵ欧州連合、アジア太平洋地域にある大国はいずれもベトナムとの経済協力協定の締結を望んでいます。ベトナムは重要な貿易相手国とのＦＴＡ協定の締結を目指す交渉の促進に全力を尽くしています。私たちは8件のＦＴＡ協定を締結しており、現在、さらに6件の協定の締結を目指し、交渉を実施しています。これらの協定が締結されてから、今後、ベトナムは最も重要な貿易相手とＦＴＡを締結できるようになります。これはベトナム製品が世界の大国への参入に有利な条件が整えるようになります」

法律の完備に関して、グェン・タン・ズン首相は各部門や機関に対し、省が管理する260件の行政手続きを簡素化すると共に、企業法、投資法、建設法、観光法、雇用法、汚職防止法などの法律の改正を完了するよう求めています。また、ズン首相は内容が重なる協定を撤廃するよう要請しました。

その一方、国の競争力の向上も政府の行動計画における重要な内容の一つです。この目標の実施を目指し、毎年、計画投資省は政府に対し、2013年から2020年までの経済構造の再構築と成長モデルの変換を平行して実施する総合案や2011年から2020年までの物品の輸出入戦略の実施状況を報告しなければなりません。また、商工省は毎年、政府に対し、裾野産業の発展計画の実施状況を報告する義務があります。これと同時に、輸出入活動の効果向上を目指し、それぞれの製品や分野の発展戦略を作成する必要があります。

政府の行動計画によりますと、今後、ベトナムは農業と農村開発部門の経済参入戦略や農林水産物の付加価値の向上を目指す提案などを作成します。

ベトナム経済が急速、かつ、持続的に発展するため政府の行動プランが発表、実施することは第10期共産党中央委員会第4回総会の決議の実施に寄与すると同時に、ベトナムが今後さらに発展するため、前提を作り出すことでしょう。