ベトナム、違法な児童労働の防止対策を強化

(VOVWORLD) - この数十年間、ベトナムの党や、国会、国家、政府は違法な児童労働の防止対策・削減を優先課題と見なし、それを目指し、様々な措置を同時にとっています。その中で、「2021~2025年の違法な児童労働の防止削減プログラム」はベトナムの決意を示す証とみられています。

現在、ベトナムは「2021~2025年の違法な児童労働の防止削減プログラム」を積極的に実施しています。去る5月15日から南アフリカ・ダーバンで開かれていた第5回児童労働撤廃世界会議で、ILO=国際労働機関のガイ・ライダー事務局長は、違法な児童労働の防止対策を目指すグローバルな闘いにおけるベトナムの役割を高く評価しました。

ILOのダーバン会議に参加した代表団は、「児童労働撤廃を宣言し、確実に実行を」とする「ダーバンからの行動要請(Durban Call to Action)」に賛同しました。 この行動要請では、新型コロナウイルス感染症の流行や紛争、食料難、気候変動、人道危機が児童労働撲滅の歩みを遅らせているとして、迅速な対応を呼びかけました。

行動要請に含まれる6分野のポイントは、最悪の形態の児童労働の撲滅を優先的に進めるため、複数のステークホルダーによる児童労働撤廃の取り組みを加速させ、成人と就労年齢以上の若者のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を実現させることや、農業における児童労働を撲滅すること、最悪の形態の児童労働、強制労働、現代の奴隷制、人身売買を含む児童労働を予防し、撲滅すること、最悪の形態の児童労働から逃れた人々の意見を尊重し、データに基づいた政策やプログラムを通じて保護を強化すること、子どもたちが教育を受ける権利を享受できるようにすること、無償で質の高い、公平で、包摂的(インクルーシブ)な義務教育・訓練を誰もが利用できるようにすること、誰もが社会的保護を利用できるようにすること、児童労働と強制労働をなくすために資金を調達し、国際協力を拡大することとなっています。

実際、この数十年間、ベトナムの党や、国会、国家、政府は違法な児童労働の防止対策・削減を優先課題と見なし、それを目指し、様々な措置を同時にとっています。その中で、「2021~2025年の違法な児童労働の防止削減プログラム」はベトナムの決意を示す証とみられています。

その目標として、違法な労働に従事する5歳から17歳までの児童・未成年労働者の割合を4.9%まで減らす努力をすることや、児童労働者、その危険のある児童および労働力の搾取のために売買される児童が通報された場合、その100%が救援、適時介入、管理・観察を受けることができること、90%の児童労働者、その危険のある児童が普通教育と適切な職業訓練を受けれることなどを掲げています。

さらに、2030年までの方向性として、違法な児童・未成年労働者の割合を4.5%まで減らす努力をすること、加重・有害・危険な労働を強いられる児童・未成年労働者の割合を最小化することを定めています。

ベトナムは1990年2月28日に、国連の「子どもの権利条約」を批准し、世界で2番目にこの条約を批准した国であるほか、児童労働の実効的な廃止などを定めたILO宣言の維持、実行を定めた環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定を締結するなど、児童労働の問題に従来から一貫して取り組んでいます。

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