労働生産性の向上 発展格差の是正を目指す

(VOVWORLD) - チン首相は「労働生産性の向上はベトナムのような発展途上国をはじめ、全ての国にとって必須の課題となっている」と強調しました。

先週末、ファム・ミン・チン首相は各省庁と会合を行い、労働生産性の向上について協議しました。席上、チン首相は「労働生産性の向上はベトナムのような発展途上国をはじめ、全ての国にとって必須の課題となっている」と強調しました。また、労働生産性は各国間、および一か国の地方、分野間の発展度合を比較・評価するための最も重要な尺度の一つとなっています。

ベトナムの労働生産性 日増しに上昇

2011年以来、ベトナムの労働生産性は2.7倍増加しました。具体的には労働生産性は2011年のおよそ3千ドルから2023年に8千ドル以上となっています。これは地域諸国と比べ、高いレベルにあります。WB=世界銀行によりますと、2021年から2022年期に、ベトナムの労働生産性の年平均成長率は4%に達し、世界の2%という平均成長率を遥かに上回り、東南アジアで2番目となっています。労働生産性の上昇はベトナムの社会経済開発、収入の向上、国民の生活水準の改善に大きく貢献してきました。今年第1四半期、労働者の平均月収は322ドルに達し、2023年同期と比べ、24ドル増加しました。この成果はベトナムが人材開発、体制の整備、およびインフラ整備を3つの突破口と見なすこと、第13回党大会決議が人材開発を科学技術、およびイノベーションと連携させ、促進する方針を打ち出したことにより、得られたものです。これらは迅速で持続可能な労働生産性の向上に基盤を作り出す根本的な要素となっています。また、政府と首相は労働生産性の向上に関するメカニズム、政策、戦略などの展開を指導しました。昨年11月、首相は2030年までの労働生産性の向上に関する国家プログラムを承認しました。その中で、「2030年までに、労働生産性を迅速かつ持続可能な成長の推進力とし、第4次産業革命のメリットを活用する」という目標が設定されました。

労働生産性の向上に集中

ベトナムの労働生産性は著しく向上しましたが、周辺諸国の多くの国と比べると依然として低い水準に留まっています。2022年、ベトナムの労働生産性はシンガポールの11.4%、韓国の24.7%、日本の26.3%に相当したということです。また、各地域間の労働生産性と発展度合の格差がかなり大きく、農村部から都市部、インフォーマルセクターからフォーマルセクターへの労働力の移動に突破口が開かれなかったという問題が浮上しています。競争が激しくなり、第4次産業革命と科学技術が爆発的に発展している中で、労働生産性の向上はベトナムをはじめ、すべての国にとって必須の課題となっています。これをよく認識して、ファム・ミン・チン首相はベトナム労働総連盟、各レベルの労働組合、産業界、各省庁、地方、労働者に対し、以下の課題の実施に取り組むよう求めました。

(テープ)

「デジタル・トランスフォーメーション、グリーン転換、循環経済、シェリングエコノミー、知識経済、新興分野の開発を促進し、社会経済開発に原動力をつける必要があります。また、国際統合で先駆的な役割を果たし、あらゆるチャンスや潜在力、競争優位性を生産経営の効率化に活用しなければなりません。さらに、労働生産性の向上を目指す競争運動に取り組み、管理や生産、技術のアップデートなどに関するアイディアを現実化すべきです」

また、チン首相は質の高い人材の育成や職業訓練に注力し、科学技術、イノベーション、新興分野の開発に突破口を開き、労働者の正当な権利と利益の保護に力を入れるよう要請しました。

労働生産性の向上は全政治システムの重要で長期的かつ戦略的な任務であると位置づけられています。これはベトナムが地域と世界各国に追いつくための最も短い道であるとしています。

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