包括的な戦略的インフラ整備、新たな発展空間の創出へ

(VOVWORLD) -今回、竣工されたおよそ50件のプロジェクトの中には、大規模で高度な技術を要するものが多く、経済社会開発に極めて重要な役割を果たしています。
先週末、ベトナムでは初めて、国家の経済社会インフラにおける重要かつ重点的な80件のプロジェクトの起工式および竣工式が一斉に行われました。これらのプロジェクトは、発展しており、自立したベトナムの姿を世界に示す象徴とも言える存在です。また、これらは、北部、中部、南部にわたり、総投資額はおよそ450兆ドン(約195億米ドル)にのぼっています。経済、政治、社会、国防・安全保障、そして国際統合の多方面にわたり、極めて重要な意義を持っています。
包括的な戦略的インフラ整備、新たな発展空間の創出へ - ảnh 1チン首相ら タンソンニャット国際空港第3旅客ターミナルのサービスを体験   写真撮影:Nhat Bac

インフラ開発における歴史的な節目

今回、竣工されたおよそ50件のプロジェクトの中には、大規模で高度な技術を要するものが多く、経済社会開発に極めて重要な役割を果たしています。例えば、全長227キロメートルに及ぶ5件の高速道路の完成・開通により、全国で使用開始された高速道路の総延長は2268キロに達しました。
また、中部高原地帯ダクラク省のクロンパックトゥオン貯水池は、1万4000ヘクタール以上の農地への灌漑と、10万世帯以上の住民への生活用水供給を担います。
特筆すべきは、タンソンニャット国際空港第3旅客ターミナルの建設が当初予定より2か月前倒しで完了し、国家の重要記念日の時期に合わせて運用が開始されたことです。この進捗は、ロンタイン国際空港の建設スケジュールにも良い影響を与えることが期待されています。
さらに、全国各地で経済社会開発において重要な役割を担う30件以上の大型プロジェクトが起工されました。たとえば、ハノイ市の環状道路3.5号とタンロン大通りの立体交差点、ホーチミン市の環状道路2号線の一部、ドンホイ空港の第2旅客ターミナル、カマウ空港の拡張、ニンビン〜ハイフォン間の高速道路、チャンデー工業団地、ホーチミン市のカンゾー臨海都市区、ビンフック、ハナム、ロンアン、ビンロン、ドンナイ各省の社会住宅や再定住地などです。
包括的な戦略的インフラ整備、新たな発展空間の創出へ - ảnh 2

起工式で、ファム・ミン・チン首相は次のように述べました。

(テープ)
「これらのプロジェクトの起工・竣工は、省内、地域内、さらには地域間・国際間の接続性を高め、各地方および国全体の経済社会発展を促進する上で極めて大きな意味があります。また、これらの国家的重点プロジェクトは、戦略的意義を持ち、新たな発展空間の創造、経済社会成長と発展、社会保障、国防・安全保障の確保における党、国家、省庁、地方、企業の意思と決意を体現しています。これらのプロジェクトが、『独立・平和・統一・自立・幸福・豊かさ・文明・繁栄』というベトナムのイメージを世界に発信する象徴になることを期待しています。そして何よりも、国民がその成果を享受できるようにしたいと考えています」
新時代における国家成長を牽引する原動力
2021年のベトナム共産党第13回大会では、2025年に南部完全解放・国家統一50周年を迎えるにあたり、「ベトナムは近代的工業を有する発展途上国として、下位中所得国を脱する」との目標が示されました。
この目標達成に向け、三つの戦略的突破口の一つとして「経済社会両面の近代的かつ包括的なインフラ整備、国家的重点交通プロジェクトの優先推進、気候変動対応、情報通信インフラ整備、国家デジタルトランスフォーメーションの基盤づくり、デジタル経済、デジタル社会の構築」が掲げられています。
チン首相はさらに次のように語りました。
(テープ)  
「関係省庁、地方行政府は、各プロジェクトの主管機関として、早急に運用開始し、最大限の投資効果を発揮させるべきです。地方はこの機会を活かし、新たな発展空間を計画・整備することで、包摂的かつ包括的な地域発展を目指し、誰一人取り残されない社会の実現を図るべきです」
今回の80件のプロジェクトの竣工・起工は、経済、政治、社会、国防・安全保障、国際統合のあらゆる面において特別な意義を持ちます。これは、党と国家の「包括的かつ戦略的インフラ整備」という方針の具現化であり、交通や社会経済インフラのボトルネックを解消し、全国的な経済社会発展のための新たな基盤と空間を創出する取り組みです。そして、新時代における国家成長の原動力となることが期待されています。

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