新型コロナウイルス感染症が複雑に推移している背景の中で、高齢者が万が一、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化しやすいです。これを前に、ベトナム政府は高齢者の健康保護に特別な関心を寄せています。

統計によりますと、現在、ベトナムの高齢者の人口はおよそ１１４０万人で、その中の大部分は糖尿病、心臓病、高血圧などの基礎疾患にかかっています。

高齢者の病気予防と健康増進は非常に重要な意義を持っています。そのため、各病院や医療所は高齢者を対象に新型コロナウイルス予防接種を行う前に、きちんと健康診断を行っていました。

ホーチミン市ビンタイン地区の病院は基礎疾患を有している高齢者に新型コロナウイルス予防接種を行っていますので、接種の前後に高齢者の健康観察をきちんと実施しています。毎日、同病院は高齢者およそ８００人に接種を行いました。ビンタイン地区の病院のチャン・チュン・デー院長は次のように語りました。

（テープ）

「高齢者は高血圧などの基礎疾患があるので、血圧180mmHg以上ある場合は、少し休んで、血圧がさがってから、接種を行います。接種を受けてからも、経過観察のため、３０分間待機してから帰られせます。私たちは高齢者への予防接種を行う多くの場所を設置しました」

一方、ビンタイン地区に住む高齢者の一人ハ・ミン・トゥンさんは次のように語りました。

（テープ）

「高齢者は別の場所で予防接種を受けられます。これは高齢者に対する政府の関心を示しています。高齢者は優先的に接種を受けられるので助かりました。また、接種前の検査と接種後の経過観察がきちんと実施されています」

ベトナム高齢者協会中央委員会は高齢者の物心両面の生活を支援するため様々な支援活動を行っています。例えば、同委員会は全国にある各村や地区で、高齢者のケアとその役割の発揮を目指す基金や互いに助け合うクラブなどを設立したということです。

保健省は新型コロナ禍における高齢者の健康増進を目指し、保健省が出した新型コロナ予防措置を厳格に実施すると共に、健全な生活スタイルを行うよう勧告しています。