17日、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席は、フィリピンで開催される第23回APECアジア太平洋経済会議に出席するため、マニラに到着しました。APECへの参加は2015年のベトナム外交の優先的な課題の一つで、2017年のAPEC開催のため、経験を積みながら、全方位外交を強化・ピーアールする機会となります。
「格差のない経済の構築・より良い世界を目指して」をテーマとした今回のAPECは地域経済統合アジェンダ の推進、中小企業の地域・ 世界市場への参加促進、人材開発への投資、持続可能かつ強靱な 地域社会の構築といった4つの議題について協議する予定です。
今年のテーマについて、ベトナムのブイ・タイン・ソン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「開催国フィリピンは今年のAPECのふさわしいテーマを選びました。また、4つの議題も良いと思います。APECはここ近年、貿易と投資の自由化、それから、地域の統合を促進する牽引役になっています。こうした議題は地域のニーズに合うもので、今回のAPECはAPECの役割を高め、加盟国への支援を強化する措置を見出すと、私は確信しています。」
このように語ったソン次官はまた、第23回APECは地域の経済成長の新しい原動力を作り出し、着実なAPEC作りに貢献するであろうとの考えを示しました。
ベトナム、APECに積極的貢献
ベトナムはAPECに加盟してから、17年経ちましたが、常に、積極的で責任感の高い加盟国として評判が高いです。特に、2006年、ベトナムは第14回APECの開催に成功しました。第14回APECで、2020年までに貿易と投資の自由化を目指すボゴール目標の達成に向けた今後の道程を具体化するハノイ行動計画が採択され、APECの新しい原動力になったと評されています。
また、ベトナムは90ものアイデアを出し、APECのアイデアを実行に移すために様々な工夫しました。そして、2014年9月、ベトナムは人材育成に関する第6回APEC閣僚会議の開催にも成功しました。
APECへの加盟は、ベトナムの国際社会への参入事業にとって大きな節目でした。ベトナムの戦略的パートナーと全面的パートナーがほとんど加盟しているAPECはこれからも、ベトナムの国際社会への全面的参入にとって重要な存在です。
APECの新しい過程へ
今年の第23回APECは、2017年に第24回APECを開催するベトナムにとって重要な役割を果たします。第24回APECの開催を成功させるためには、今年のAPECでも準備することが重要です。
そのため、今年初めからベトナムは、APECの枠内で自然災害対策、食糧安全保障、人材育成、中小企業支援について色々なアイデアや提案を出しており、他の加盟国から好評を受けています。先ほどのソン次官は次のように語りました。
(テープ)
「我々は、ベトナムの優先課題をAPECの課題と結合させ、今年のAPECを成功させ、APEC内の協力と結合を促進していく方針です。今年のAPECを通じて、開催に関する経験を積むことができます。これは、2017年のAPECの準備作業によいと思います。」
今年のAPECはベトナムにとって経験を積めるとともに、他の加盟国との2国間関係を実質的に促進する良い機会でもあります。