(VOVWORLD) -世界経済が様々な試練に直面している現在、経済外交はベトナムとパートナー国との経済協力関係の安定的かつ持続可能な発展に寄与しています。
3日、ハノイで行われた経済外交指導委員会の活動を総括する会議で経済外交と政治外交、および文化外交は近代的かつ包括的な外交の3本柱であり、互いに影響を与え合い、党と国家の対外政策の実施に貢献しているとの報告がなされました。ベトナムの経済外交は党書記局の指示第15号に従って行われ、「経済外交はベトナム外交部門の基本的かつ中核的な任務であり、迅速かつ持続可能な発展の原動力でもある」と定められました。
見るべき成果
2022年と2023年上半期に党と国家の適切な指導の下、外交部門はワクチン外交から経済外交に移行し、経済回復・開発を目指しています。経済外交が外交部門、および国外に駐在する94ヶ所のベトナム外交代表事務所の主要な任務として促進されてきました。外務省は各省庁、地方と連携し、発展事業に役立つ経済外交の開発に関する第13回党大会の路線の具体化に取り組んでいます。
ブイ・タインソン外務大臣は次のように語りました。
(テープ)
「事業の発展に役立つ経済外交の開発を促進し、人と企業をあらゆる政策の中央に据える方針です。国内各地、企業、および国外駐在ベトナムの代表事務所の支持と積極的な参加、および緊密な連携がないかぎり、経済外交は効果的に行われないでしょう。外務省は国内各地、および企業の発展と国際統合へのニーズを見極めたうえで、経済外交開発計画を立案したい意向があります」
党と国家の政策を実現して、外交部門は貿易・投資を中心とするベトナムと各国との協力関係の強化に取り組んでいます。2022年、および2023年上半期に党、国家、政府、国会の指導者は外国訪問やベトナムを訪問した各国の指導者との会談、会見などの70あまりの外交活動でいずれも経済協力を取り上げました。
これまで、外交部門は経済連携や国際統合に大いに貢献し、外部のリソース、中でもグリーンファイナンスを事業の発展に活用し、エネルギー転換やハイテクの開発に投資を促してきました。例えば、G7主要7カ国と欧州連合、およびベトナムとの間で「ベトナムにおける公正なエネルギー移行パートナーシップ」立ち上げに関する政治宣言が発表され、155億ドルの投資額が調達されるとともに、デンマークの玩具大手レゴはベトナム南部ビンズオン省で、13億ドル相当の世界初の温室効果ガス排出量ゼロの「カーボンニュートラル(脱炭素)」工場を起工しました。一方、外務省は締結された15件の自由貿易協定の実施を促進し、政府に国際経済統合を目指すイニシアチブへの参加を働きかけました。
新たな段階における経済外交の発展の方向性
2022年8月10日に発表された党書記局の指示第15号は2030年までの国の発展戦略における経済外交の方向性を定めました。この指示を展開するため、ファム・ミン・チン首相は2022年9月、国の事業発展に役立つ経済外交の促進に関する会議、同年11月にワクチン外交を総括する会議、および去る3月経済外交に関する政府の行動計画を展開する会議を主宰しました。
経済外交に関する政府の行動計画を展開する会議の様子(VGP撮影) |
チン首相は次のように強調しました。
(テープ)
「外交部門、国外駐在代表事務所、各省庁、地方、企業のコンセンサスや努力、および『厚情・誠実・信頼・平等・尊重・効果・相互発展』という外交方針の実現により、私たちは新たな成果を収め、工業化近代化事業や自主・独立の経済の構築に貢献し、広範な国際統合が図られると確信します。これは国の繁栄と国民の幸福で豊かな生活を目指すものです」
チン首相の適切な指導の下、外務省は「独立、自主、全方位、国際関係の多様化、国際社会の責任感あるメンバーであり、各国の信頼できる友人である」という外交路線に従って、経済外交を促進する計画です。今後、外務省は全政治システム、国民、企業のコンセンサスと力を生かし、あらゆるチャンスを活用して、経済外交を効率化するとしています。