インドでは新型コロナの第２波が急速に猛威を振るう中、医療その他の不可欠なサービスが全土で崩壊に近づいています。

デリー政府の弁護士が２１日に裁判所で証言したところによりますと、デリー連邦直轄領ではコロナ患者の治療に１日７００トンの酸素が必要でしたが、この日は半分以下の２００～２５０トンしか受けとることができませんでした。

民間病院チェーンを運営するバジャジ医療研究センターの請願では、デリー市内の５カ所の病院に残る酸素は２～１８時間分だと説明しています。

政府のデータによりますと、２２日午後の時点で、デリーにある集中治療室（ＩＣＵ）の空きベッド数は２６床です。

モディ首相は各州に対し、ロックダウン（都市封鎖）は最後の手段にするよう訴えているものの、すでに複数の州が感染拡大抑止のための制限措置を講じました。

インド第２の人口を誇るマハラシュトラ州は２１日、新たな制限を発表しました。住民が移動できるのは生活に不可欠なサービスを利用する場合や、葬儀のように「避けられない行事」のみとなります。民間輸送機関はいずれも定員の５０％での運行が許可されます。

インド保健省によりますと、２２日時点での累計感染者数は１５９３万９６５人、累計死者数は１８万４５６７人に上ります。（CNN.co.jp）