「ガザ戦闘終結が最優先」 国連人権高等弁務官が各国に行動を訴え
(VOVWORLD) - 国連のターク人権高等弁務官は9日、約1年にわたるパレスチナ自治区ガザでの戦闘終結が最優先課題であると述べ、イスラエルによる国際法の「露骨な無視」に対して各国が行動を起こすよう求めました。
ガザ保健当局によりますと、昨年10月7日に行われたイスラム組織ハマスによる越境攻撃に対してイスラエルが軍事作戦を開始して以来、ガザでは約4万1000人のパレスチナ人が死亡しています。紛争はヨルダン川西岸での暴力急増にも拍車をかけています。
ターク氏は、ジュネーブで5週間行われる国連人権理事会の開会演説で、「戦争終結と地域の全面紛争回避は絶対かつ緊急の優先課題だ」と指摘しました。さらに「各国は今回の状況でも他のいかなる状況でも、国連安全保障理事会の拘束力のある決定や国際司法裁判所(ICJ)の命令を含む国際法の露骨な無視を受け入れてはならず、受け入れられない」と述べました。
その上で、イスラエルの占領を違法とした7月のICJの意見を引用し、現状に「包括的に取り組む」必要があると強調しました。
イスラエルはこの意見を一方的であるとして拒否しています。(ロイター)