【AFP】スペイン当局は3日、同国南方沖で荒波にもまれていた粗末な移民船5隻から移民92人を救助したと発表しました。このうち29人はアルジェリア人で、残る63人についてはサハラ以南のアフリカ出身者とのみ発表し国籍は明らかにしていないということです。

救助された移民らはスペイン南部マラガの港に搬送された。中には女性3人と子ども2人が含まれており、子どものうち1人は低体温症で病院に収容されました。近年はスペインを経由して欧州を目指す移民が急増しています。

北アフリカ・モロッコ沿岸のスペイン海外領土メリリャでも同日、大型トラックに隠れてメリリャに密入国しようとしていた移民22人がスペイン側当局に身柄を拘束されました。アフリカ本土で欧州連合領域との境界があるのはメリリャとやはりモロッコ北部にあるもう一つのスペイン海外領土セウタのみでした。

メリリャ自治政府のイレーネ・フローレス報道官によりますと、メリリャ当局は密入国移民の発見に心臓の鼓動を検知するシステムを用いているということです。

メリリャとセウタの人口は合わせて17万人ほどでしたが、スペイン内務省によると2015年に両領土に流入した移民・難民の数は1万1600人以上で、前年比で55%増。その大半がシリアからでした。