タクシン元首相の37歳の次女、タイ歴代最年少首相に
(VOVWORLD) -タクシン元首相(75)の次女、ペートンタン氏(37・写真)が、タイの首相に選出されました。歴代最年少で、タクシン元首相の妹のインラック・シナワトラ(57)に続く2人目の女性首相です。タイで父娘とも首相になるのも初めてです。
(写真:Thairath) |
ロイター通信などによりますと、16日(現地時間)、タイの「タイ貢献党」が率いる連立政府参加政党の単独候補として立候補したペートンタン氏は、下院の首相選出投票で過半数の票を獲得し、首相に就任しました。昨年8月に選出されたセター・タウィーシン首相が14日、汚職容疑で憲法裁判所から解任判決を受けた2日後です。
ペートンタン氏は、タイの政治大物タクシン元首相の3人の子どものうち末っ子です。タクシン元首相は、2006年の軍事クーデターで追放された後、15年間英国などで亡命生活を送っていたが、昨年タイに戻りました。タクシン元首相が投獄を顧みず帰国したのは、次女のペートンタン氏が率いる「タイ貢献党」が政権を握れば赦免されるかもしれないという期待からでした。タクシン元首相は現在、仮釈放されています。
ペートンタン氏は、依然として影響力のある父親のお陰で、2021年に政界に進出しました。昨年5月の総選挙で、「タイ貢献党」は前進党(MFP)に次いで2番目に多くの議席を獲得しました。
ペートンタン氏は昨年、帝王切開で出産してからわずか2日後に選挙活動再開を宣言し、世間の注目を集めました。ペートンタン氏は当時、「タイは前に進まなければならない」とし、「タイ貢献党がタイを経済危機から脱却させる」と自信を見せました。
しかし、ペートンタン氏が首相に選出されたことで、タイ政界が再び混乱に陥る可能性があるという指摘も出ています。英紙ガーディアンは、「行政経験がないペートンタン氏が政治的に不安定な時期に政権を握ったのは懸念すべき点だ」とし、「タクシン元首相の仮釈放の可否など、乗り越えなければならない難関が少なくない」と指摘しました。(donga.com)