今回の訪問は、「ベトナム・中国未来共有コミュニティ」の構築推進と、地域および世界の平和・安定・発展への貢献を目指しました。その成果として、両国は「包括的な戦略的協力パートナーシップの強化に関する共同声明」を発表し、両国の省庁・部局、地方の代表者間で複数の協力合意書が調印されました。

ソン外相

訪問の結果について、ブイ・タイン・ソン外相は、今回の訪問に達成された共同声明とハイレベル共通認識を基礎にして、双方は、引き続き両党、両国の高級指導者による接触の維持、政治的信頼基盤の強化、ベトナム･中国の未来共有コミュニティの構築強化、国防･安全保障分野での協力推進、貿易活動の円滑化、中国市場向けのベトナム産農産物・水産物の輸出拡大、両国間の開発戦略連携の推進、「二つの回廊、一帯｣の枠組みと「一帯一路」構想を結ぶ協力計画の実現、両国間の高速鉄道・高速道路インフラ連携の促進、スマート税関・スマート検問所の連携強化、デジタル経済・循環経済・グリーン開発・クリーンエネルギー・再生可能エネルギーなどの新興分野での協力拡大などで一致しました。

さらに、双方は、2025年を「越･中人文交流年」と定めたほか、2025年の外交関係樹立75周年記念活動の開催、文化交流の強化、情報通信・出版・ラジオ･テレビ放送・医療・健康ケア・災害被害軽減防止対策・草の根交流などの分野での協力を強化することで合意しました。

海上問題に関しては、両国は引き続き、ハイレベル共通認識を実現し、対立を良好に管理し、平和的に解決するとともに、ベトナム東部海域（いわゆる南シナ海）の平和･安定・航行の自由の維持と推進の重要性を再確認し、国際法、とりわけ1982年の国連海洋条約に則って、あらゆる紛争を平和措置で解決することで一致しました。そして、双方は連携で、陸上国境に関する法的文書、ならびに関連合意書の効果的な実現、陸上国境地域での協力強化にも合議しました。