ハマスが停戦を希望か、イスラエル首相の意向は依然不明
(VOVWORLD) - 確かなことは、ネタニヤフ氏が停戦と人質解放に関する交渉において、アメリカから強い圧力を受けているということです。
2024年8月8日、パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニス市から避難するパレスチナ人(写真:THX/TTXVN) |
イスラム組織ハマスとイスラエルの間で進行中の停戦および人質解放に関する交渉について、仲介役であるエジプトとカタールから、ハマスの指導者ヤヒヤ・シンワル氏が停戦を望んでいるとの情報が、ここ数日でイスラエル側に伝えられたことが明らかになりました。これはイスラエルの情報筋が伝えたものです。交渉は15日にも再開される見通しです。
しかし、イスラエルのネタニヤフ首相が停戦を望んでいるかどうかは依然として不明です。
情報筋によりますと、ネタニヤフ氏の側近は記者や政府関係者に対し、連立政権への影響を考慮せずに合意を結ぶ用意があると説明していますが、治安当局の幹部は、極右閣僚からの激しい反発を受けて、ネタニヤフ氏の合意への意欲について疑念を抱いていると述べています。
一部の情報筋は、「ネタニヤフ氏が本当に何を望んでいるかは誰にもわからない」と指摘しています。
確かなことは、ネタニヤフ氏が停戦と人質解放に関する交渉において、アメリカから強い圧力を受けているということです。
仲介国がシンワル氏の停戦希望を伝えた一方で、ハマスは11日に停戦交渉への参加に疑念を示しており、アメリカのバイデン大統領や国連安保理などが提案した計画に基づく停戦の実施を求めています。
地元当局者によりますと、ハマスがこうした態度を示す背景には、10日にイスラエルがガザ地区の学校を攻撃し、少なくとも93人の死者が出たことが影響しているとされています。
また、イスラエルの情報筋によりますと、アメリカの当局者は、紛争の拡大を避けるために今こそ停戦合意に応じるべきだとイスラエルに伝えたとしています。
ハマスに拘束されている人質の家族団体「人質・行方不明者家族フォーラム」も、イスラエルとハマスに対して交渉の成功を強く求めています。
一方、イスラエルのスモトリッチ財務相は停戦合意の提案について「降伏の取引」だと批判し、SNSでネタニヤフ氏に対し、この罠に陥らないよう、また最近設定された「越えてはならない一線」からのわずかな変更にも同意しないよう求めました。(CNN.co.jp)