入植停止決議に賛成票 イスラエル首相、日本などと外交制限を指示

【カイロ=中村禎一郎】国連安全保障理事会がイスラエルの入植即時停止を決議したことを受け、イスラエル政府が反発を強めています。ネタニヤフ首相は決議を批判、拒否権を発動しなかったオバマ米政権への不信感もあらわにしています。


入植停止決議に賛成票 イスラエル首相、日本などと外交制限を指示 - ảnh 1
(写真:AFP/ TTXVN)

AFP通信によりますと、ネタニヤフ氏は25日、駐イスラエルの米国大使を呼び出し、米国が採決で棄権した点に抗議しました。「(米国の)オバマ政権が決議の背後にいると思っている」と述べました。オバマ政権はこれまでも入植活動に賛同しない姿勢を取ってきました。ただ、重要な同盟国イスラエルに不利となる安保理決議で米国が拒否権を発動しない例はほとんどありません。

米CNNテレビ(電子版)などによりますと、ネタニヤフ氏は決議に賛成票を投じた日本など12カ国と外交を制限するよう指示しました。また、24日には国連機関への資金拠出停止などを検討するよう外務省に指示したと明らかにしました。

決議はイスラエルに占領地での入植活動を即時かつ完全に停止するよう要求しました。右派傾向が強いネタニヤフ政権には絶対に受け入れられない内容となっています。

入植は「2国家共存」を目指すイスラエルとパレスチナの和平交渉の大きな障害です。イスラエルが入植活動を続ける限り、和平交渉の前進は難しいとみられます。

一方、トランプ次期米大統領は決議が逆に和平交渉を困難にするとの考えを表明しました。決議に反発するイスラエルに理解を示しました。

ご感想

他の情報