富裕層課税強化へ支持求める、大統領・首相経験者がG20に書簡

(VOVWORLD) - 書簡にはチリのバチェレ元大統領やオーストラリアのギラード元首相などが署名しており、アメリカのバイデン大統領が提案した富裕層への課税強化案を高く評価し、最富裕層による課税逃れとの闘いで協力を進めるよう呼びかけています。

世界の大統領・首相経験者らで構成するNPO「クラブ・オブ・マドリード」のメンバー19人はこのほど、G20=20か国・地域の現職の大統領・首相に対し、富裕層への課税を世界全体で強化する政策を支持するよう求める公開書簡を送りました。

書簡にはチリのバチェレ元大統領やオーストラリアのギラード元首相などが署名しており、アメリカのバイデン大統領が提案した富裕層への課税強化案を高く評価し、最富裕層による課税逃れとの闘いで協力を進めるよう呼びかけています。

富裕層への課税強化はG20が2月にサンパウロで開いた財務相・中央銀行総裁会議で浮上しました。議長国のブラジルは7月下旬にリオデジャネイロで開く財務相・中央銀行総裁会議の声明に盛り込むべく支持を集めようとしています。

ブラジルの提案は著名経済学者のガブリエル・ズックマン氏が起草したもので、保有資産10億ドル超の富裕層に年2%の税率で課税すれば、約3000人から最大で年2500億ドルの税収を集めることができるとしています。

これまでにフランス、スペイン、コロンビア、ベルギー、南アフリカなどが賛意を表明していますが、ドイツのリントナー財務相は国際課税の分野に新たな検討項目を設けることには極めて懐疑的だと述べており、アメリカのイエレン財務長官も否定的な見解を示しています。(ロイター)

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