イスラム過激派組織アブサヤフ(写真:AP)
(NHK)フィリピン南部で去年、イスラム過激派組織アブサヤフに連れ去られ、人質となっていたノルウェー人の男性が17日、およそ1年ぶりに解放されました。
フィリピン大統領府は17日、イスラム過激派組織アブサヤフの人質となっていたノルウェー人の男性が、およそ1年ぶりに解放されたと発表しました。
この男性は去年9月、フィリピン南部、ミンダナオ島の近くにある島のリゾートホテルに押し入ったアブサヤフのメンバーに、カナダ人の男性2人とフィリピン人の女性とともに連れ去られました。その後、アブサヤフは人質1人当たり、日本円でおよそ7億円の身代金を要求しましたが、カナダ人の男性2人は、ことし4月と6月に相次いで殺害され、フィリピン人の女性は6月に解放されていました。
ノルウェー人の男性が今回、どのような経緯で解放されたのかは明らかにされていませんが、フィリピンのドゥテルテ大統領は先月、アブサヤフに日本円でおよそ1億円の身代金が支払われたとして、男性の早期解放を求めていました。
フィリピン南部を拠点とするアブサヤフは過激派組織IS=イスラミックステートに忠誠を誓っているとされ、これまで外国人を連れ去って身代金を要求する事件を、たびたび起こしています。