アメリカのマティス国防長官は１７日、ドイツで開かれているミュンヘン安全保障会議で講演し、「NATO＝北大西洋条約機構の周辺には『不安定の弧』が築かれ、多面的な脅威にさらされている」と語りました。テロやロシアの脅威に対抗するため、NATO諸国が軍事的に応分の負担を果たし、連携して対応する必要があるとの認識を示しました。

同会議には、世界各国から首脳や閣僚らが出席しました。マティス氏は「我が同盟が直面する脅威に対抗するため、戦略面のみならず、政治的現実を認識しなければならないということです。トランプ大統領は就任してからNATOを全面的に支持している」と連携強化を強調ししました。

一方で、「世界で最も優れた防衛の恩恵にあずかっている全ての国が、我々の自由を守るために応分の負担をするという（米国の）要求は理にかなっている」と述べ、NATO諸国に防衛費の負担増を求めました。

１８日にはドイツのメルケル首相やアメリカのペンス副大統領が講演しました。その後、両者で米独会談を行い、対テロやロシアへの対応を協議する予定です。（朝日新聞）