ハノイ便りの時間がやってまいりました。
ホアイ:新年に入り、一週間経ちました。ごきげんいかがですか、みなさん。ホアイです。
フン。こんにちは。フンです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。ベトナム南部にあるコンダオ島は多くの歴史遺跡、美しいビーチのほか、バリア・ブンタウ省の重要な自然保護地区として知られています。
ホアイ。そうですね。中でも、コンダオ国立公園を抜きにして語ることはできないでしょうね。
フン。そうなんです。今日のこの時間はこのコンダオ国立公園についてご紹介しましょう。ハノイは新年から寒い日が続いているので、話しだけでも暖かいところはいいですよね。
ホアイ。はい。そうしましょう。コンダオ国立公園は大小14の島があり、熱帯林で覆われ、サンゴ礁に囲まれていますね。
フン。そうです。森林と海洋の生態系を合わせ持つコンダオ国立公園のようなところはベトナムにはあまりないですね。総面積2万ヘクタールのうち、1万4千ヘクタールは海洋ですね。
ホアイ。そうですね。WWF世界自然保護基金はコンダオ国立公園を世界で最も豊かな生物多様性保護地区の一つとして評価しています。この国立公園の自然環境や天然資源は手付かずのものですからね。コンダオ国立公園の幹部であるレー・ホン・ズアンさんは次のように語りました。
(テープ)
「コンダオ国立公園には独特な植物がたくさんあります。この公園の特徴的なことは沿岸にあるので、砂の丘にありますが、そこには植物があることです」
ホアイ。コンダオ国立公園には原生林があり、数多くの鳥類が生息しています。コンダオ国立公園には18種類の獣類、65種の鳥類、25の爬虫類がいます。種類はあまり多くないものの特種なものがたくさんいますね。
フン。そうですね。注目すべきことはコンダオ国立公園に生息している動物のうち、44種類の動物が世界とベトナムのレッドブックに入っていることですね。
ホアイ。そうなんです。特に、コンダオ国立公園には真っ黒なリス、羽を持つヤモリなどここにしか生息していない動物がいますけど、これはこの公園の豊かな生物の多様性を示していますね。
フン。そうですね。他にも、コンダオ国立公園の海洋生態系もとても豊かです。それはマングローブ林、さんご礁、海草の種類がたくさんあることに表れていますね。
ホアイ。そうですね。コンダオ島の中心地から東南へおよそ7キロ離れた所にはバイカインという小島があって、そこには、8キロにも及ぶ湿地の森林があります。この小島には数多くの種類の植物が生息しています。また、バイカイン小島にはコンダオ国立公園のウミガメ保護センターが置かれています。同公園・管理委員会の行政組織室のグェン・カク・フォー室長は次のように語りました。
(テープ)
「現在、私達はウミガメの研究と保護活動に力を入れています。1997年アセアン加盟諸国は、このウミガメの保護条約に署名しました。コンダオ国立公園はベトナムの最も大きなウミガメ保護地区として知られています。これまでに、WWFの援助により、私たちはベトナムの稀少動物の保護に取り組んできました。」
ホアイ。グェン・カク・フォー室長の話でした。では、このへんで、ティータイムにしましょうか。フンさん。
フン。 はい。「森林の蘭」という歌をどうぞ。
では話を続けましょうか。ホアイさん。コンダオ島に生息しているウミガメの繁殖期は毎年の4月から10月までですね。
ホアイ。そうですね。この期間に、コンダオ国立公園の幹部はウミガメの産卵と養殖が無事済むように、保護します。たとえば、もしウミガメが波や海岸の何かの影響を受けた場合、避難させます。これについて、先ほどのグェン・カク・フォー室長は次のように語りました。
(テープ)
「生まれたばかりのウミガメは海に放します。毎年およそ10万匹のウミガメが海に放たれます。また、毎年、コンダオ島の海岸で卵産する母ウミガメは400匹です。現在、コンダオ島ではウミガメの保護活動が効果的に実施されています」
ホアイ。グェン・カク・フォー室長の話でした。
このような独特な生態系を擁するコンダオ国立公園はコンダオ島に足を運ぶ観光客にとって魅力的な観光スポットの一つですね。
フン。そうですね。現在、コンダオ国立公園は登山、森林での散策、スキューバーダイビング、さんご礁の鑑賞、フィッシングなどの観光ツアーを企画しています。
ホアイ。コンダオ国立公園の生態観光と環境教育担当室のフィン・バン・フン室長は次のように語りました。
(テープ)
「観光客はウミガメの卵産地の見学やさんご礁の鑑賞などに興味を持っています。今後、コンダオ島を訪れる観光客が急増する見通しがあるので、私達は国立公園内の道路の改修を始め、コンダオ島のインフラ整備に投資を強化します」
現場の音
ホアイ。フランス植民地時代にコンダオ島は「虎の檻」と呼ばれるベトナムの革命戦士の収容所が建設された場所として知られてきました。しかし、現在、この島は国内外の魅力的な観光スポットとなってきましたね。
フン。そうですね。ホーチミン市から高速水中翼船が就航されています。時速は35海里(約65km)でホーチミン市からブンタウを経由し、ブンタウとコンダオ島を片道3時間で結んでいますね。
ホアイ。そうですね。リスナーの皆さん。機会がありましたら、一度コンダオ島を訪れてみてくださいね。
フン。では。おしまいに、「森林と君の愛」という歌を聞き頂きながら、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
フン 「森林と君の愛」をお送りしました。リスナーのみなさん。新年最初のハノイ便りはコンダオ国立公園についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はこれで終わります。
来週のこの時間にまた、お会いしましょう。ごきげんよう。