ダクラク省のコミュニティベースドツーリズムの開発

(VOVWORLD) -ベトナム中部高原地帯テイグェン地方にあるダクラク省のブオン・マー・トート市のAko Dhông集落は少数民族エデ族の伝統的文化と建築様式を保存していることから、2019年、コミュニティベースドツーリズム地区として建設されました。

集落の総面積は55ヘクタールで、人口およそ3000人です。村に住んでいるエデ族のおよそ30%は手織物や地酒、美術手工芸品の生産で生計を立てています。その他、現在、観光客に民謡やドラの演奏を行っています。

ダクラク省のコミュニティベースドツーリズムの開発 - ảnh 1Y Pin Bingさんの自宅で行われているドラの演奏

Ako Dhông集落に住んでいるY Pin Bingさんは近年、エデ族の伝統的文化を理解するため訪れる多くの観光客を迎えてきました。同集落にある他の家族は手織物や地酒を経営しているだけですが、Y Pin Bingさんの家族はいくつかのドラ演奏班や手織物の職人と協力して、観光客の要求に応えるため、ドラの演奏や手織の実演を行っています。

Y Pin Bingさんは「今後、観光経営サービスを拡大する意向がある。具体的にはホームステイ・サービスを提供すると共に「コーヒー生産体験ツアー」を行う。今年に、新型コロナウイルス感染症が制圧され、観光活動が回復することを望んでいる」と明らかにし、次のように語りました。

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「コミュニティ・ベースド・ツーリズムは、一つの世帯や集落が単独で運営できるものではないですから、政府や文化部門など関連する各部門や機関が有利な条件を整えなければなりません。」

2020年、文化部門はコミュニティ・ベースド・ツーリズムの発展のため、地元に住むエデ族の人々を対象に多くの訓練コースを開きました。具体的には観光客との出迎えかた、民謡やドラの公演の開催、調理技能などを教えていました。Ako Dhông集落に住むH Tit A lioさんは次のように語りました。

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「現在、私たちは高床式の家屋、ドラ、手織物の織り方、叙事詩などエデ族の伝統的有形無形文化遺産を保存しています。これまで参加してきた観光―サービス訓練コースを通じて、これらの伝統的文化の価値を観光活動に効果的に活用できるようになります。また、私たちはこれらの伝統的文化を国内外の観光客に紹介できるようになっています」

ダクラク省のコミュニティベースドツーリズムの開発 - ảnh 2Ako Dhông集落を訪れている観光客

現在、Ako Dhông集落だけでなく、ダクラク省のブオン・マー・トート市は生態観光やコミュニティベースドツーリズム地区を建設しています。これらの観光区はいずれも、独特な料理やドラ演奏空間など地元のメリットを活用して、観光活動を運営しています。これは地元の人々が収入を向上させると共に、伝統的文化の維持、保存にも役立っています。ブオン・マー・トート市の文化スポーツ観光センターのグエン・ハイ・ビン(Phạm Hải Bình)副センター長は次のように語りました。

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「ブオン・マー・トート市を訪れると、観光客は地元の独特な料理や特産品を味わえるだけでなく、ドラ演奏を楽しむことができます。ドラの演奏は地元で行われる祭りや行事で演奏する他、観光客にも演奏しています」

ダクラク省文化スポーツ観光局のグエン・トゥイ・フオン・ヒエウ副局長は「ダクラク省人民委員会はコミュニティベースドツーリズムと新農村づくり、少数民族居住地の住民支援計画を結びつける決議を発布した。また、ダクラク省文化スポーツ観光局はいくつかの地区で、コミュニティベースドツーリズム地区を建設するため、視察を行った」と明らかにし、次のように語りました。

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「当面、Ako Dhông集落でのコミュニティベースドツーリズム地区の発展に力を入れます。実際、コミュニティベースドツーリズムの発展を続けるため、地元の住民の努力だけでなく、多くの部門や機関の協力と支援が必要であるからです」

行政府と各部門や機関の具体的な支援により、ダクラク省のコミュニティベースドツーリズムが今後も発展し、地元の経済社会発展に貢献することが期待されています。

以上、ダクラク省のコミュニティベースドツーリズムの開発についてお伝えしました。では、今日のハノイ便りはこのへんで失礼します。


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