ハノイ便りの時間がやってまいりました。
ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。
フン こんにちは。フンです。ベトナムの文化遺産、特に、ユネスコ国連教育科学文化機関により世界文化遺産として認定された遺産はベトナムだけでなく、人類の貴重な文化財産でもあります。そのため、ベトナムは文化遺産の保護とその価値の発展に深い関心を寄せています。
今日のこの時間はベトナムの文化遺産の保護についてお話しましょうか?ホアイさん。
ホアイ はい。大切なことですね。ベトナム文化スポーツ観光省所属文化遺産局の集計によりますと、2012年12月7日現在、ベトナムでは世界遺産として認定されたのは17件があります。その中の2つは自然遺産、5つが文化遺産で、人類の口承や無形遺産の傑作が10件となっていますね。
ハロン湾
フン そうですね。その他、国内各地には4万遺跡があり、その中で、国家遺跡として認定されたのが3千ヶ所あります。ベトナムの文化遺産は私たちベトナムだけでなく、人類共通の財産ですね。
ホアイ こうした保存活動の向上を目指して、政府は個人や組織が力を合わせて、文化遺産の保存意識を高めてゆくことに手を尽くしています。
フン 実際、ベトナムの文化遺産をピーアールするために、地方や個人、組織は国内外に、展示会、文化芸術の交流会などを行っていますね。
ホアイ そうですね。その一つの例として昨年末ハノイで行われた「ロンビェン橋にまつわる神話」と銘打った展示会がありますね。
フン そうでした。「芸術の家」という会社があって、文化芸術に関する様々なイベントを催しました。ベトナムの文化遺産をピーアールしているその会社のグェンガー社長は次のように語っています。
(テープ)
「国のどの遺産でも世界にピーアールするため、文化芸術活動を通じて紹介しなければなりません。遺産の保存に向けて、社会全体が力を合わせなければなりません」
フン ガーさんはこのように語りました。では、このへんで、ティータイムにしましょうか。
ホアイ では、「帰省」をお送りしました。では、話を続けましょう。実際、国の文化遺産の保存は民族色豊かな文化の保存と密接に結び付いていますね。
フン そうですね。ユネスコの無形文化遺産登録された男女が掛け合いで歌う北部バクニン省の民謡クアンホの保存を例にとってみましょう。ユネスコが民謡クアンホを人類の口承、無形遺産の傑作として認定してから、バクニン省の住民の一人一人はクアンホの保存意識が高まっていますね。
民謡クアンホの演奏
ホアイ このクァンホを歌う村のジェム( Diem)村に住むグェン・バン・クェン( Nguyen Van Quyen)さんは2000ページものクアンホ民謡の事典の作成を完成させました。その中には、クェンさん夫婦が収集したクアンホがおよそ1千曲も入っています。クェンさんは次のように語りました。
(テープ)
「民謡クァンホの歌い手の先輩たちが少しずつ天国に旅立ってしまうので、保存に励まなければなりません。国際社会もクアンホの価値を認めましたから、全ての人々に理解してもらえるようにクアンホの歌詞を簡単でも記録しなければなりません。」
ホアイ クェンさんの話でした。クェンさんのほかにも、バクニン省では民謡クアンホの宣伝と残された遺産の収集、クアンホの歌い手の表彰と補助、クアンホを学校のカリキュラムへの取入れ作業など14の行動計画の実施に取り組んでいます。
フン バクニン省のこれらの取り組みにより、民謡クアンホが今後も確実に保存されてゆくことでしょう。ベトナム文化遺産の保存とその価値の発揮センターのレ・ティ・ミン・リ( Le Thi Minh Ly)センター長は次のように語りました。
(テープ)
「これまでにも、民謡クアンホの保存活動は効果的に実施されてきました。ユネスコもこのことを認めています。しかし、クアンホを現代生活にどう適合させるか、ということを考える必要があります。」
フン リセンター長の話でした。文化遺産が現代の社会に保存、発揮されるため、社会全体の力を結集するのは効果的な措置だとされています。これらは新しい文化的価値を作り出すことにも寄与することでしょうね。
ホアイ そうですね。では。おしまいに、民謡クァンホ一曲をお聞き頂きながら、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
フン リスナーのみなさん。今日のこの時間はベトナムの文化遺産の保護についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はこれで終わります。来週のこの時間にまた、お会いしましょう。ごきげんよう。
Chao cac ban