ハノイ便り
ハノイ便りの時間がやってまいりました
音楽
フン ご機嫌いかがですか？皆さん、フンです。
ホアイ 今日はホアイです。フンさん、先頃、フランスの首都パリにあるユネスコ本部で、無形文化遺産保護に関する政 府間委員会第７回会合が行われ「ベトナム北部フート省のフン王を偲ぶ信仰」を人類の世界無形 文化遺産として正式に認定しましたね。
フン王を偲ぶ神社
フン そうですね。これはベトナムの人々にとって喜ばしいニュースですよね。これにより、現在、ベトナムには、無形・有形文化遺産として認定されている数は14件になりました。ユネスコの 決定によりますと、フン王を偲ぶ信仰は先祖代々に対する尊敬を現わし、民族の誇りを示すものでおり、コミュニティの団結につながっているということです。
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ホアイ フン王に関する伝説をちょっとご紹介しましょうか？フンさん
フン ハイ、伝説によりますと、、昔、龍とせんにょが結婚して100人の息子がさずかりました。50人の息子は母である仙女に従い山へ、後の50人は父に従い平地に残りました。平地の息子のうちの長男が王位につき、フン・ヴォン（雄王）なりました。フンは英雄の「雄」、ブォンは王様の「王」と表記されます
ホアイ そして 歴代の王はいずれもフンブォンとよばれ、18代続きました。フンブォンに関する伝説は他にも、数々あるそうです。歴代のフ ン・ヴォンに関する物語は、ベトナム人にとってなじみあるもので、フン・ヴォンはベトナム建国の王であるとベトナム人はそう信じ込んでいますね。
フン そうですね。フン王の大きな功労を讃えるため、フン王を祀る神社がフート省フォンチャウ県ギアリン山に建てられました。毎年の旧暦の3月10日になりますと、この神社に全国から人が集まり、先祖に供養をして、一族の繁栄と幸福を祈ります。農民に稲作を伝えたフン王を偲び、餅米料理が備えられます。
ホアイ そうですね。フン王はベトナム人の愛国心の象徴とも言えるような存在で、子供のころから親しんでいる伝説です。もちろん、フン王朝が存在した遺跡なども発掘研究されて います。日本で言えば日本書紀のなかにある神話に近いものかもしれません。これからも伝統文化を大切に保存して行きたいですね。
ホアイ そうですね。ではこの辺でティータイムにしましょうか、「 」をお届けします。
フン 話しを続けます。ベトナム人誰もがフン王を尊敬しています。ハノイに住むファム・ゴク・チュクさんは次のような感想を述べています。
「テープ」
「私は退職してから毎年、子や孫とともに、フン王を偲ぶ儀式に参加するためフート省を訪れています。彼らに「水を飲む時、井戸を掘った人の恩を思う」という美しい伝統を伝えたいと思います。ユネスコはフン王を祀る信仰を世界無形文化遺産として認定したことを聞き、本当に嬉しく思います」
フン チュクさんの話でした。現在、ベトナムの63の省と市には フン王を偲ぶ神社が1400件あります。ホーチミン市に住むファム・ミン・ザンさんは次のように語りました。
「テープ」
「年中行事になりますと、お寺をお参りにするほか、タオ・カム・ビェン公園にあるフン王を偲ぶ神社を参拝しています。自分の祖先及びルーツを誇りに思います。特に、フート省にあるフン王を偲ぶ神社を参拝する時、感動しました。」
フン ザンさんの話でした。フン王を祀る信仰は単なる慰霊活動であるだけでなく、コミュニティの文化活動であり、ベトナム民族の団結精神を示すものです。
ホアイ 歴史研究者によりますと、世界で、祖を偲ぶ信仰はベトナムにしかありません。そういう価値で、ベトナムはユネスコにこの信仰を世界無形文化遺産として申請しました。
フン 申請書の作成は周到に準備されました。この申請書作成に直接参加した国家遺産評議会のレ・ティ・ミン・リ（LeThiMinhLy）会員は次のように語っています
「テープ」
「書類の作成中も幾つかの困難にぶつかりました。文化、社会、信仰、祭事などの分野は異なる分野ですので、全体を研究する必要があります。特に、無形文化遺産の保存に対して、コミュニティの役割は極めて重要だと思います」
フン リ会員の話でした。フン王を祀る信仰が世界無形文化遺産に認定されたことはベトナムの文化の価値を示すものですね。
ホアイ そうですね。これはベトナム民族の誇りですね。ではおしまいに、歌をお聴きいただきながら、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
フン：「 」でした。リスナーの皆さん、今日のハノイ便りはフン王を祀る信仰についてご紹介しました。それでは、今日のこの時間はこれで終わります。又、来週お会いしましょう。ご機嫌よう。
CＨＡＯ CＡＣ BＡＮ