ハノイ便りの時間がやってまいりました
ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。
アン こんにちは、アンです。今日のこの時間は北部港湾都市ハイフォンに昔から続いている定期市についてご紹介しましょうか?ホアイさん
ホアイ いいですね。この定期市はハイフォン市内にりますが、ベトナムの田舎の雰囲気を感じさせる市で“ハン定期市”と呼ばれています。
現場の音
アン ハン市場は20世紀初頭から毎月、旧暦の5日、10日、15日に開かれてきましたが現在、このほかに日曜日も入りました。
ホアイ そうですね。長い歳月を経ながらもハン定期市は昔のままの姿が保たれています。
アン ハン定期市が独特なのはこの市での売り手の殆どが素人(しろうと)だということです。
ホアイ そうですね。この市場には生後(せいご)まもない小ねこ、小犬、ひよこなどがたくさん売られています。今回の市で売れ残ったものは次回の市でまた売りだされるそうですよ。
アン おもしろいですね。この定期市に出向く買い手は、市場に行っても買い物をするかどうかはあまり重要なことではありません。市場で人々と出会ったり、話をしたり、その光景にひたったりすることが目的でもあるようですね。
ホアイ そうなんです。そのためかハン定期市は他の市場と比べて、落ち着いた雰囲気があるような気がします。
アン そうですね。ハン市で観賞用植物を売っているグェン・ティ・ガー ( Nguyen Thi Nga) さんは次のように語りました。
(テープ)
「私はいく度も、この市場で観賞用植物を売ってきました。市場に行くのは楽しいです。市場では多くの人々と出会い、市場のにぎわいや雰囲気を感じられるからです。観賞用植物を売るのは単に売るだけでなく、人々にその美しさや新しい品種を紹介できることなども楽しいのです」
アン ガーさんの話でした。では、このへんで、ティータイムにして、歌をお楽しみいただきましょうか。Bai hat
話を続けましょう。ハン定期市には昔から売っていた農具が現在でもあります。たとえば、竹ざる、竹かごなど都会ではあまり見かけなくなったものがここにはあります。
ホアイ そうですか。そのせいかハン定期市は昔のベトナム農村部の古い値打ち(ねうち)を保存するところと言っても過言ではありません。この定期市に通う(かよう)北部ハイズオン省の住民グェン・ヒュー・カー( Nguyen Huu Kha) さんは次のように語りました。
(テープ)
「私はこの市場が好きです。昔から使われてきた用品(ようひん)がここで売られているからです。手作りのものや簡素なものすべてがあります。私は農村に住んでいるので竹籠(たけかご)や竹の柄杓(ひしゃく)などを買いたいですが、なかなか見つからなかった。それがこの市場で売られているんだからね。」
ホアイ カーさんの話でした。一方、ハノイからハン市場に行ったグェン・クアン・ティン ( Nguyen Quang Tien) さんは「ハン定期市には他の市場にはないものがある」と、次のように語っています。
(テープ)
「私は観葉(かんよう)植物とペットの鳥を買うために、この市場にきたのです。これは飼育のため買った鶏のヒナですよ」
ホアイ ティンさんの話でした。ハン市場には花や観賞用の魚、観賞用鳥類なども売られていますが、多くの人々の足を止めるコーナーは養豚(ようとん)の小豚、小犬、小ねこ、ヒナ鶏(どり)です。
現場の音
アン この地区では生後間もないヒナ鶏や生後数ヶ月の子ねこや子犬を見かけます。多くの外国人観光客はこれらの光景をシャッターにおさめますね。
ホアイ そうですね。ハン市場には日用雑貨売り場もあります。そこには灯油ランプや針、糸など昔から使われてきた安い物もあれば、携帯電話、パソコンなど近代的な電子機器もあります。
アン 近代的な都市の中で、ハン定期市のような古いものが存在し続けるのは本当に貴重ですね。
ホアイ ハン市場は売買の場であるだけでなく、過去と現在を結びつける場なのかもしれませんね。
アン いいところですね。では、ここで歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
ホアイ 「田舎の市場」をお送りしました。今日のこの時間は北部港湾都市ハイフォンにあるハン定期市についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。
Chao cac ban。