ディエンビエンフー作戦のプロパガンダポスターの画家ディエムさん

(VOVWORLD) -画家ド・ヌ・ディエムさんにとって、1954年のディエンビエンフー作戦の勝利は、無限のインスピレーションの源泉となっています。彼は、過去20年間に渡って、ディエンビエンフー作戦の勝利を題材とした複数のプロパガンダポスターを制作してきました。
ディエンビエンフー作戦のプロパガンダポスターの画家ディエムさん - ảnh 1

抗米救国闘争の期間中、画家ディエムさんは、入隊し、プロパガンダポスターの制作という任務を担いました。彼が作った絵画の登場人物は、主に兵士の姿となっています。画家ディエムさんにとって、自分で顔料を調合し、適切な色を組み合わせ、細部までスケッチすることによってのみ、それぞれのアート作品が魂を表現するようになり、ベトナム人民軍の英雄的な力を映し出すことができるそうです。

ディエンビエンフー作戦のプロパガンダポスターの画家ディエムさん - ảnh 2

画家ディエムさんは次のように語っています。

(テープ)

「ディエンビエンフー作戦の勝利は世界に響きわたりました。多くの画家はこの題材を選びましたが、私は、彼らの描き方を真似しませんでした。私にとって、ディエンビエンフー作戦に因んだプロパガンダポスターを描く時は、かならず重要な細かい点まで表現することにしています。ですから、私はディテールに気を配っています。例えば、一般の兵士は、常に偽装網が付いた帽子をかぶり、防護服を着用しています。また、人民軍は、常にコメ袋を肩に担ぎ、バッグを斜め掛けにしていることなどです。これらのディテールは、ディエンビエンフー作戦だけにみられたことなので、微細に描き込まないと、この作戦の独自性を反映することが出来ません」

現在、70歳を超えた画家ディエムさんは、兵士と人民の姿を詳しく描くために、新しい表現方法を生み出します。彼によりますと、それぞれのプロパガンダポスターは、制服から戦争の背景に至るまで正確に再現しなければなりません。一つの些細なことさえも間違ってはいけません。画家ディエムさんは息子である画家ド・ドウック・ドさんにもこのルールを教えました。

ディエンビエンフー作戦のプロパガンダポスターの画家ディエムさん - ảnh 3

画家のドさんは次のように語っています。

(テープ)

「幼い頃、お父さんからプロパガンダポスターと大型パネルの描き方を教わりました。父は、イラストを描いた後に、私は、そのまま色を塗っていました。父はまるで私の先生のようです。大人になってから、父と同じように画家の仕事を選ぶことにしました。今日の時代では機械で印刷したり絵を描いたりする技術がありますが、父はいつも私に手で描くように勧めています。手描きの作品はとても生き生きとしており、色も柔らかいからです」

画家ディエムさんは、過去50年余りにわたって、戦争を題材とした絵画を描いてきました。その内の20年間で、ディエンビエンフー作戦のプロパガンダポスターの制作に夢中になりました。これまでに、彼は、数回にわたって全国規模のプロパガンダポスター創作コンクールに参加し、賞を受賞しました。

彼のプロパガンダポスターについて文化スポーツ観光省傘下基礎文化局のグエン・コック・フィ副局長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「画家ディエムさんは、手描きのプロパガンダポスターを通して、色彩や、登場人物、およびメッセージを非常に簡潔に表現しました。絵画の宣伝内容は、人々がディエンビエンフー作戦の勝利の目的や、意義を深く理解できるように高い価値観を持っています」

画家ディエムさんは、個人プロパガンダポスター展を開いたことがあります。多くの作品はホーチミン博物館、タイビン博物館に展示されたほか、街中の目抜き通り沿いに掲げられました。さらに、彼は、プロパガンダポスター集の本を出版しました。特に、画家ディエムさんの描いた環境をモチーフにした2点の作品はイギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館にも展示されたということです。

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