旧正月テトはベトナム人にとって最も重要な祝日です。毎年、テトが近づくと、国外在留ベトナム人は気分がそわそわして、故郷に帰り、テトを楽しめるよう、いろいろな準備を行います。
毎年、テトを迎えるにあたり、国外在留ベトナム人担当委員会と外務省は一時的に帰国する国外在留ベトナム人を迎えるため、「故郷の春」というイベントを開催します。今年、「故郷の春」は初めてホーチミン市で催され、数千人の国外在留ベトナム人が参加しました。ロシアに在住し、ベトナム東洋医学協会の会長を務めるベトナム人のファム・ティエン・フン博士は次のような感想を述べました。
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「ベトナム人は世界の至る所で学習あるいは勤務していますが、故郷の建設発展に力を尽くしています。国外在留ベトナム人は毎年、『故郷の春』が開催され、ベトナムの歴史を振り返る機会になることを望むと思います。」
80年代の初め、ドイツに渡航したハイフォン市出身のマク・バン・タンさんは34年ぶりに帰国して、心を強く動かされました。彼にとって他国で過ごすテトは故郷のテトに比較するものとはならないと語りました。故郷にまつわるタンさんの作った詩をお聞きください。
(テープ)
「他国は故郷ではない。桃の花も、蝉の鳴き声もない。他国には困難と苦労が山積。寒い冬に白い雪だけが見える。故郷は厚い情けに溢れている。私はいつも故郷に心を向けている。」
一方、アメリカに在住しているトゥ・リンさんはかつて、サイゴンのラムティニ孤児院の院長を務めました。長年にわたり、故郷から離れて、心が病んでいました。彼女は「現在、外国でベトナムの伝統的なテト料理の原材料を見つけるのは容易だが、故郷のように温かいテトの雰囲気を実感できない」と述べ、次のように語りました。
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「私は健康でないから、子どもたちは「帰国しないで」と言いました。でも自分の故郷なので、帰らなければならないと思います。帰国できて、感動しました。」
国外在留ベトナム人にとって故郷で旧正月テトを過ごすと同時に、祖国の変貌を目の当たりにしたのは何よりも幸せなことです。彼らは国の高い経済成長を喜んだ上で、祖国への投資の増加を計画しています。フィリピン在住のベトナム人、環太平洋グループの取締役会会長のジョナタン・ハイングエン氏は次のような感想を述べています。
(テープ)
「祖国の至る所に赴き、困難を抱えている人々を援助しています。これまで行ったことがない所にも足を運びました。『子どもが学校に通えるよう』という慈善プログラムに参加して、60の省と市を回ることができました。自分には貧しい生徒を援助する責任があると思います。慈善活動を繰り広げる必要があります。」
国外在留ベトナム人は祖国に厚い感情を寄せています。また、毎年、故郷で旧正月テトを楽しめることを願わずにはいられません。彼らは国内の住民数百万人と力を合わせ、祖国の建設発展に尽力しています。