これまでも、中国はこの海域に対する自国の主権を証明する歴史的証拠や、法的証拠を提出できていない(写真:KT)
当放送局のワシントン支局によりますと、先ごろ、アメリカ国務省海洋国際環境科学局は報告書を発表し、中国がベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)における一方的に主張している 「九段線」に反発しています。
これによりますと、中国は約350万平方キロメートルのこの海域に「九段線」を引き、中国の主権・主権的権利が及ぶと説明しているものの、これに対し、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、台湾なども領有権を主張しています。
これまでも、中国はこの海域に対する自国の主権を証明する歴史的証拠や、法的証拠を提出できていないと指摘しています。一方、アメリカの高官らも「九段線」を「国際法の原則にそぐわず、立場を調整すべきだと指摘してきました。
こうした中、関係各国も中国に猛反発しています。フィリピンのアキノ大統領は4日の記者会見で、国際社会が海上問題で中国への圧力を強めることに期待感を示しました。
フィリピンは「中国の横暴と嘘を国際社会に訴える戦略」を描き、国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所に中国を提訴しました。それでも中国の実効支配は進むばかりで、「正義のみが力の源 泉」のフィリピンは、苦戦を強いられています。