(VOVWORLD) -ハノイ市内にある文廟・国子監は学問と向学心のシンボルを示す文化歴史遺跡です。
「文廟」は1070年に孔子を祀る廟として創建され、その後1076年に文廟の裏にベトナム最古の大学「国子監」が建てられました。文化研究者と管理者はこの文化遺産の特別な価値を生かすため、創意工夫を凝らしています。
(写真:Xuan Kieu) |
国子監では封建王朝の官僚に登用される人材を選抜する科挙が行われました。時代の流れと共に、この遺跡は大きく破壊されましたが、近年、ハノイ市はこの遺跡の修復に巨額の投資を行いました。文廟・国子監文化科学センターは観光客を誘致するため、様々な措置をとっています。
新型コロナウイルス感染症が蔓延している背景の中で、文廟・国子監はオンライン形式で、観光客を迎えると共に、新型コロナ収束後の活動の再開を目指し準備活動を行ってきました。文廟・国子監文化科学センターはこの遺跡の伝統的文化価値を生かすため新しい方式で活動を行っています。
文廟・国子監の観光価値発揮のための顧問として活躍しているチュオン・コク・トアンさんは「文廟・国子監を訪れる人々は年末年始や入学試験の幸運を祈るためだけでなく、ここで開催される展示会、交流会、文芸公演に参加できることをも望んでいる。そのため、観光客をさらに誘致するため、魅力的な文化イベントを開催する必要がある」と語り、次のように語りました。
(テープ)
「文廟・国子監特別国家遺跡が文化、歴史などの面で大きな価値があります。しかし、これまで、これらの価値は観光面だけで活用されていました。この遺跡では儒教の祖である孔子を祀る文廟とベトナムの最初の大学とされている国子監という2つの施設がありますが、観光客は国子館についてあまり知られていません。近い将来、文廟・国子監をハノイの文化の中心地として発展させるため様々な活動を行わなければなりません。若者たちがここに行くと座談会や交流会、展示会、文芸公演などの活動に参加することができます」
文廟・国子監文化科学センターの主宰により、さる9月に行われた「ベトナム文化の潜在力の覚醒」をテーマとした座談会で、組織委員会は「文廟・国子監文化空間」というプロジェクトを紹介しました。
(写真:tienphong.vn) |
このプロジェクトはベトナムの伝統的文化を維持、再現すると共に文廟・国子監における文化交流活動をピーアールするため実施されるものです。このプロジェクトの担当者の一人であるホアン・ドアン・チャン女史は「文廟・国子監を文化活動を行う場所にするため、創意工夫を凝らす必要がある」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「文廟・国子監文化科学センターが近代社会における学問に関するベトナムの伝統的価値を広めるための活動を強化したい意向があるので、私たちは「文廟・国子監文化空間」というプロジェクトを展開することにしました。その主な目的はベトナム文化の潜在力をさらに活用するためのものです」
近年、文廟・国子監文化科学センターは若者を始め、観光客をさらに引き付けるため、文廟・国子監の遺跡の改修と運営活動を絶え間なく改革してきました。多くの科学者と歴史・文化を愛好する若者の協力により、文廟・国子監は日増しにハノイの重要な文化歴史遺跡になることでしょう。