マングローブ林を守れ

(VOVWORLD) -ベトナム南部のソクチャン省で、マングローブ林の保護活動が行われています。
マングローブ林を守れ         - ảnh 1

沿岸部にあるマングローブ林は長さがおよそ2キロメートルに渡り、防風林や防波林として植えられています。この辺りは樹木が少なかったことから、およそ20年前から波が強くなりました。土地や作物を流し、人命も脅かしていたため、ソクチャン省の行政当局と農業部門は、住民を安全な場所に避難させると同時に、防波林となるマングローブの植林を考えました。ソクチャン省、植林保護管理グループ担当者の話です。

(テープ)

「当時は管理スタッフも少なく、地元の行政当局もあまり気にしていなかったので、防波林はよく伐採されました。現地の人達の暮らしが今のように余裕がなく、貧しかったんです。そのため、薪を作るのに木を採っていて、森林は減りました。」

しかし、2009年にドイツの支援を受けてから、植林保護活動が積極的に行われるようになりました。当時の保護プロジェクトへの参加者は、240人にのぼりました。すべて地元住民で、海沿いの生活にも慣れている上、森林保護にも責任があります。参加者は防波林を管理しながら、その樹木の下に生息している魚やエビ、カニなど魚介類を漁獲することができました。プロジェクト参加者の話です。

(テープ)

「沿岸部に住む住民も、わずかながらも農作物の生産用地を所有しています。防波林が減ると、海水が上がって来て、農地に被害をもたらす可能性があります。それを止めるためにも、植林保護に参加することにしました。」

ここでの活動は、マングローブ林など森林保護の他に、水産物の繁殖、生態系の多様化、波を防ぐこと、土砂崩れの防止を目的としています。関連機関と地元住民の参加もあって、この活動は気候の影響を受けにくくするのに役立っています。この数年間、地方行政府や農業部門と連携して、新規の植林で防波林の拡大を行ってきたということです。再び、植林保護管理グループ担当者の話です。

(テープ)

「森林の規模が大きくなれば、波や風の心配はなくなって、安心です。コンクリートの防波堤を作る必要もありません。現在、防波林の長さは1000メートル以上になっているので、それが防波堤の役目をしています。森林が発展すれば、エビや魚などの水産物も増えます。これは、住民の食生活に直接還元されます。」

ソクチャン省沿岸部の防波林であるマングローブ管理活動は、住民の森林保護の意識を向上させるのにも貢献しています。こうしたプロジェクトは、南部のメコンデルタ地方の海沿いの地域で広まりつつあります。

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