ムオン族のテトを祝う雰囲気

ムオン族の考えでは正月は台所の神様と家の守り神を兼ねたかまどの神様が天に昇るという儀式が行われる旧暦12月23日ではなく、27日から始まります。

大晦日の3日前のこの日、北部ホアビン省にあるムオン族の村々はテトを迎える雰囲気に包まれています。


ムオン族のテトを祝う雰囲気 - ảnh 1
ムオン族の人々のおせち料理

今日12月27日は、ホアビン省、タンラク県、フオンフー村、アイ集落に住んでいるムオン族の各家庭は話し声と笑い声で賑やかです。住民たちは畑仕事をやめて、テトの準備をしています。ムオン族は祖先崇拝を尊重することから、祭壇は家の中央部に置かれています。また、ここは客のもてなしや儀式を行う所でもあります。テトの時、男性は祭壇の飾り付けを行います。

アイ集落の長老ブイ・バン・カンさんは次のように語りました。

(テープ)

「男性はこれらのことをやりますよ。男性がいない家なら、女性がやります。祭壇にはオイルランプや線香がなくてはいけません。茶碗、はし、果物などをきちんと並べる必要があります。」

家から遠く離れた所に就職しているカンさんの3人の子供は皆、帰省しました。息子、娘、婿、お嫁はそれぞれ先祖にお供えする料理の準備や家の掃除にあたっています。

カンさんの奥さんは「今日は、娘や嫁と一緒にお供えの料理を準備している。これは子供たちに民族の風習を伝える機会となる」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「テトの準備は大変ですよ。バインチュンを包むための葉を洗ったり、家を綺麗に掃除したりしなければなりません。今年は、嫁が手伝ってくれました。子供たちに白玉団子をはじめ、お餅の作り方や家の掃除の手ほどきをしました。」

こうした中、カンさんは花園から最も美しい桃の木を切って、祭壇のそばに飾り付けました。彼は「テトにムオン族は赤い花を飾る。赤は幸せを運ぶからだ。また、先祖にお供えする料理は伝統風習通りに準備された」と明らかにし、次のように話しました。

(テープ)

「料理はバナナの葉に乗せなければなりません。お肉もマンの葉にのせます。おそらく、ご先祖は貧しくて、現在のように食器がなかったので、葉っぱを使いました。 今もこの風習が続いています。スープ以外、全ての料理は葉にのせますよ」

今日、アイ集落のムオン族の各家庭はいずれもご先祖にお供えする料理を用意しました。また、隣の家や親戚を招き、一緒にご馳走を食べます。アイ集落の責任者ブイ・バン・ズンさんは次のように述べました。


(テープ)

「経済的余裕がありますので、住民たちは豊かなテトを楽しむことができます。各家庭はいずれも豚肉、鶏肉、魚を用意しました。また、4つから5つの食卓を準備しました。」

現在、ムオン族の生活水準は上がっていますが、昔から伝わる風習は維持されています。一方で、住民たちはテトの挨拶を交わすとともに共同娯楽活動に参加しています。ムオン族の人々は新年を迎えながら、一年の豊作を祈願しています。

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