先ごろ、国営ベトナム通信社の電子新聞「VietnamPlus」のニュース番組「ラップニュースプラス」は、WAN-IFRA=世界新聞・ニュース発行者協会から賞を受しました。VietnamPlusが受賞したのは「デジタル・ファースト賞」で、創造性を持つニュース発行者を顕彰するものです。ラップミュージックによるニュース番組が開始され以来、多くの若者が携帯電話、タブレット及び他の電子設備などからアクセスしました。それはなぜでしょうか？

1年ほど前インターネット上でラップミュージックによるニュース番組が始まりました。この番組は通常とは違ったスタイルです。2週に1回登場するラップニュースプラスはラップミュージックを通して、ユニークさと面白さでニュースを伝えるので、多くの若者の関心を集めています。

この番組の発案者であるレ・コク・ミンVietnamPlus編集長は「世界各国の幾つかの政治家グループはラップミュージックを利用して、自分の運動を鼓舞している。これは、面白いやり方ですが、これをベトナムでニュースに活用するなど容易なことではない。」と明らかにしました。外国語によるラップミュージックは長いですが、ラップニュース番組の放送3～４分しかありません。また、この番組は軽快でユニークな内容ですが、風刺的でなければなりません。特に、１５歳から２７歳までの若者を対称にした番組なので、リズム感があり、魅力を持たなければなりません。ですから、政治、社会、文化、スポーツ、及び国際ニュースに関する主な週間ニュースを二人で選択します。ラップニュース番組を担当する編集員らはラップ用の歌詞を作詞します。そして、レイパーらはラップの演奏によって書き直します。ライパーの一員であるチャン・ミン・フォンさんは次のように語りました。

（テープ）

「私たちはラップの演奏者ではありません。それぞれ違う仕事があります。でも、ラップのニュース番組を担当する私たちは、忠実なニュースを貫きながらも、視聴者に出来るだけ早く伝えるように取り組んでいます。」

第１回目のラップニュースプラスは２０１３年１１月１２日にユーチューブにアップされました。その４８時間後にラップニュースプラスの視聴者の数は百万人に達しました。次の番組でも、４０万～５０万人の視聴者がいました。

この番組では、二人の司会者がヒップホップの音楽の中で、話し合っているような感じがしますが、実際、彼らは時事ニュースを伝えているのです。ラップニュースのファンの一人であるチン・カイン・リンさんは次のような感想を明らかにしました。

「ラッパーらはラップを読むと共に、アクションを加えるのでとても面白いです。ラップニュース番組の魅力的は高いですよ。」

今年11月24日から26日にかけて、インドネシアのバリ島で、世界新聞・ニュース発行者協会の主催による世界の若い読者とアイデアソン・サミットで、VietnamPlusが「デジタル・ファースト」賞の授賞式があります。サミットの実行委員会は「ラップニュースは、世界各国の若者を誘致する為、ラップミュージックをニュース番組に取り込んだことは、奇抜なアイデアである。」と評価しています。